知的障害のある10代の少年に、お金が稼げると騙し、豊胸手術を受けさせた病院が明らかになり、論争が巻き起こっている。
14日、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、中国で知的障害のある19歳の少年が「ライブストリーミングを通じて収入を得られる」と病院の職員に騙され、豊胸手術を受けたという。
中国中部の湖北省(こほく省)武漢市(ぶかん市)に住む少年の母親ル氏は、「5歳の知能を持つ息子が病院で仕事を探している際、病院の職員から『豊胸手術』を受ければライブストリーミングでお金を稼げると言われ、先月28日に手術を受けた」と語った。
彼女は「(息子が豊胸手術を受けたという)知らせを聞いたとき、家族は衝撃を受けた」とし、「天が崩れ落ちるような気がした」と述べた。
彼女が公開した息子と職員とのメッセージによれば、息子は月給3000元(約6万2000円)で宿泊と食事を提供するというその病院に、就職するために問い合わせをした。
息子が病院に仕事があるか尋ねると、ある職員は「胸の手術を受けた後、回復すれば仕事を始められる」と説明したという。
これに対し、息子が「整形手術は普通女性がするもので、手術費もない」と心配すると、職員は「男性も手術を受けられる」と安心させ、「手術費用はライブストリーミングの収益で返済できる。分割払いも可能だ」と説得した。
職員は「ここで整形手術を受けて大金を儲けたライブストリーマーがたくさんいる」と再度強調した。
結局、息子は2年間で元金3万元(約62万円)と利息7000元(約14万5258円)を借りて、合計3万7000元(約76万7794円)を手術費用に充てた。
ル氏は「手術の結果、息子の胸はBカップになった」とし、「手術による胸の下の傷跡を見ると、胸が裂けたように見える」と怒りを表した。
ル氏は「何度も抗議した末に、胸に入れたインプラントは取り除かれたが、息子にはトラウマが残った」と訴えた。
湖北トゥデイ法律事務所の後俊杰(フ・ジュンジェ)弁護士は「もし当事者が法的訴訟を行う能力がない場合、彼の保護者が手続きを進めるべきだ」とし、「返金はもちろん、賠償も受けるべきだ」と述べた。
このニュースを受けた中国のネットユーザーは「19歳の少年が豊胸手術?信じられない」、「判断力のない子どもを相手に何をしているのか」、「5歳の知能を持つ19歳の少年に豊胸手術をする人々は怪物だ」などの反応を示し、怒りを表した。