パワハラ疑惑で、兵庫県議会に不信任決議を全会一致で可決された斎藤元彦知事(46歳)が、選挙に再出馬する意志を表明した。
27日、読売新聞と毎日新聞によると、兵庫県議会から不信任決議された斎藤知事は前日、記者会見を開き、「(住民の)信任を問うことが重要だ」として再出馬の意志を固めた。彼は同日も、パワハラ疑惑をめぐる自身の対応が正当であるという既存の立場を維持しながら、「改革を続けたいという強い思いがある」と述べた。斎藤知事の任期は来年7月までで、約10ヶ月残されているが、不信任決議による失職後、次期知事選に出直し再選に成功すれば4年間の任期が確保できる。今後は失職から50日以内に出直し知事選が行われる。読売新聞は「3年前の選挙時に斎藤知事を支持した自民党や日本維新会は、これ以上彼を推薦しない方針だ」と報じた。
この記者会見に先立ち、斎藤知事のパワハラ疑惑は、今年3月、県西播磨県民局長だった男性(60歳)が斎藤知事のパワハラを含む多数の疑惑を告発する文書をまとめ、一部のメディアや県議に暴露したことで明らかになった。斎藤知事はこれを否定し、暴露を行った男性に処分を下すなど、権力乱用で波紋を引き起こした。元局長の男性は、斎藤知事の不正を最後まで明らかにしてほしいと述べ、自ら命を絶った。この事件が社会的に注目を浴びたことで県議が調査を行ったところ、斎藤知事の追加の権力乱用事例が明らかになった。県庁職員を対象に行われたアンケートでは、斎藤知事が皮革工場を訪れ、高級レザージャケットを贈り物として要求し断られたり、養殖業者から受け取った牡蠣をすべて自宅に送ったり、予約制で運営されていたホテルレストランに「当日予約」を要求し、断られた際には「私は知事だ」と激怒した内容なども明らかになった。先日19日、兵庫県議会で議員86名の全会一致で不信任案が可決された。