アフリカ北部にある世界有数の不毛地帯「サハラ砂漠」だが、記録的な豪雨により数十年ぶりに洪水が発生した。
11日(現地時間)、「AP通信」などの海外メディアによると、先月、モロッコ南東部のエルラシディアでは、2日間で約70ミリの雨量を観測した。
これは本来、9月の月間平均降水量の4倍の雨量だ。モロッコでは各地で大雨による洪水が発生し、十数人が死亡したという。
モロッコ気象総局の担当者はAP通信とのインタビューで「これだけの量の雨が短期間に集中して降ったのは少なくとも30年ぶりだ」と驚きを隠せないように話した。
そして、「温帯低気圧がもたらす豪雨は今後数ヶ月から数年にわたり、この地域の気象条件を変える可能性がある」とし、「温帯低気圧は暖かく湿った空気を抱えており、頻繁に悪天候を引き起こすようになる可能性がある」と説明した。
サハラ砂漠は氷雪気候の南極を除くと世界で最大級の砂漠で全体の面積はおよそ940万平方キロメートルに達する。
この地域では地球温暖化に伴い、直近数年間で頻繁に干ばつが起こるなど異常気象が発生しており、今後は今回のような気象災害が繰り返される可能性もあると専門家たちは警告している。
世界気象機関のセレステ・サウロ事務局長は「温暖化や記録的な猛暑により水循環が不安定になっており、予測が難しい状況になっている」とし、「我々は水が過剰な状況か不足した状況かという両極端な問題に直面している」と述べた。