韓国のムン・ジェイン前大統領の娘、ムン・ダヘ（41歳）が飲酒運転の容疑で取り調べを受けている件で、被害に遭ったタクシー運転手との示談が成立したことが確認された。16日、チャンネルAとソウル龍山（ヨンサン）警察署の発表によると、事故の被害者であるタクシー運転手Aさんは示談金を受け取り、示談が成立したという。
警察は9日、被害者であるAさんから事情聴取を行った。同日、ムン・ダヘの弁護士側がAさんに示談のための面会を要請したと伝えられている。ムン・ダヘ側から示談金が提示され、これを受けてAさんは警察に診断書を提出しないことを決めたという。また、ムン・ダヘは弁護士を通じて「慌てていて申し訳ない」という趣旨の直筆の手紙を送ったとされている。
Aさんは16日、チャンネルAのインタビューで事故当時の状況を次のように説明した。「（ムン・ダヘは）呂律が回っておらず、強い酒の匂いがして目が閉じそうだった。私が『これどうしたらいいですか？』と聞くと、『どうしたいですか？』と返されただけだった。まともな会話ができなかったので警察に通報しに行った。」事故現場近くの防犯カメラには、Aさんが近くの交番に駆け込む様子も映っていたという。
Aさんは「事故当時、彼女の車は時速40〜50km程度だった」と述べ、「私の車ではなく歩行者を轢いていたら、本当に大変なことになっていたかもしれない」と振り返った。
現在、警察はムン・ダヘ側と被疑者取り調べの日程を調整中だ。また、彼女と共に飲酒していた同席者についても参考人として事情聴取を検討している。事故当時のムン・ダヘの血中アルコール濃度は0.149%で、これは免許取消レベル（0.08%）を大きく上回っていた。