北朝鮮の住民や韓国国内の脱北者の一部から、ロシアに派兵された北朝鮮兵士が「弾除け」となる懸念が高まる中、「少なくとも満腹食べられるだけでも北朝鮮よりはましだ」という意見が出ている。
28日(現地時間)、自由アジア放送(RFA)は、北朝鮮の情報筋を引用して、北朝鮮内部で派遣兵士の保護者を通じて少しずつ関連情報が伝わっていると報じた。また、韓国国内の脱北者や一部の専門家の間でも、派兵を身分向上の機会と捉えれば、むしろこれを歓迎する兵士が多いだろうと伝えている。
脱北者の中には「ロシアでは三食しっかりと食べられる」、「むしろ北朝鮮よりましかもしれない」という意見がある。
専門家の一部も「北朝鮮ほど軍の補給が劣悪な場所はない。ロシアは少なくとも食事面では満腹に食べられるので、満足度は高いだろう」との見方を示している。
彼らはむしろロシアに派兵されれば、服も支給され、ロシアの前線にいる兵士たちが飢えているという話は聞かない。北朝鮮では特に軍隊にいる人々にとって食べることが最大の問題だと説明している。
また、このような雰囲気は北朝鮮内部でも感じられている。
25日、「アジアプレス」大阪オフィスの石丸次郎代表は、RFAに「ロシアに派兵された兵士の保護者を通じて、北朝鮮軍の派兵の話を聞いた北朝鮮の住民が現れている」と明らかにした。
ロシアに派兵された子どもたちの話を聞いた保護者らは、まず外国に出ることについては心配だが、保護者以外の一般住民の間では「それでもロシアに行けば最低限お腹は空かないだろう。チーズや牛乳をたくさん食べられるから、むしろ良いのではないか」という意見もあったと伝えられている。
石丸代表は、北朝鮮は今でもほとんどの部隊でまともに食事ができず、入隊した兵士の保護者らが部隊の周辺にある家にお金を預けて、そこで息子に食事を済ませることがあると説明した。
さらに、取材協力者の知人がブローカーであるその家にお金を送ろうとしたところ、「ロシアに行くことになったので、お金を送らないでほしい。息子がいる部隊がロシアに行くことになった」との返答を受けたと述べた。
北朝鮮で将校として勤務していたある脱北者は「北朝鮮の軍人たちはロシア派兵を『入党できる機会』だと考えて、むしろ自ら志願した可能性もある」と見ている。もし自身が北朝鮮でまだ軍にいたなら、当然派兵に志願しただろうと付け加えた。