ロシアは北朝鮮軍のロシア派兵に伴い、ウクライナへの武器支援を検討中の韓国に対し、「アメリカの危険な計画に自ら巻き込まれないでほしい」と警告した。
4日(現地時間)ロシアの国営通信社「タス通信」によると、ロシアのアンナ・エフスティグネエワ駐米国連次席大使は、ニューヨークの国連本部で開かれた、10月31日の北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射をめぐる安全保障理事会の緊急会合で、「長きにわたり友好的なパートナーであったソウルが、ワシントンの圧力により、急速に独立性を失い、国益を失う危険にさらされていることを遺憾に思う」と語ったという。
ロシアとのパートナーシップの下、北朝鮮が兵士をウクライナ侵攻に派兵したことで、韓国政府はウクライナへの武器支援の可能性に言及しており、ロシアは警戒を強めている。
エフスティグネエワ氏は「韓国がキーウ(キエフ)への西側諸国からの武器供与を増やそうというアメリカの危険な思惑に引き込まれている」とし、「友好国である韓国に慎重さを忘れずに自国に何一つ利益をもたらさない危険な選択をしないよう呼びかけたい」と強調した。
さらに「アメリカの朝鮮半島に対する好戦的な動きは韓国をロシア対策に動員するためのものだ」とし、「これこそがアメリカの真の動機だ」と付け加えた。
先月24日(日本時間)韓国のユン大統領は、「ウクライナ侵攻において武器支援の意向があるか」との質問に対し、「ロシアと北朝鮮がパートナーシップにもとづき、北朝鮮の特殊部隊や兵士を派遣するならば、我々はその度合いに応じてウクライナを支援し、また朝鮮半島の安全保障に必要な措置を検討して、実施する」と回答した。
そして「我々は大原則として殺傷能力がある武器を供与しないという方針を持っていたが、より柔軟に北朝鮮軍の活動次第で検討していく可能性がある」と述べた。