11日(現地時間)、ウクライナ軍がロシア本土のクルスクで約5万人の敵軍と交戦中だと、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が明らかにした。
ロイター通信などによると、ゼレンスキー大統領はこの日、テレグラムに投稿した文章で「本日、オレクサンドル・シルスキー総司令官から戦況に関する包括的な報告を受けた」と述べた。
米CNNは前日、米国とウクライナの情報筋を引用し、ロシアがウクライナ軍の一部支配下にあるロシア領クルスク地域の奪還を目指し、北朝鮮軍を含む約5万人の兵力を動員したと報じた。
米ニューヨーク・タイムズも前日、約5万人のロシア軍と北朝鮮軍が今回の攻撃に参加する予定だと伝えている。
先にゼレンスキー大統領は、クルスク地域に約1万1,000人の北朝鮮軍が配備されたと主張していた。米国務省も4日、最低1万人の北朝鮮軍がクルスクに移動し、近く対ウクライナ軍の戦闘に参加する可能性があると発表した。
ウクライナの現地メディアは、クルスク奪還に向けたロシアの攻勢が開始されたと分析し、キーウ・ポストは「ウクライナ軍をクルスクから駆逐するためのロシア軍の攻勢が始まったようだ」と報じた。
ゼレンスキー大統領はさらに、ウクライナ東部のポクロフスクとクラマトルスクでも激戦が続いているとし、ウクライナ軍の戦力を大幅に増強する方針を示した。
ロイター通信は、最近の米大統領選でドナルド・トランプ次期大統領が当選したことを受け、クルスクとウクライナ東部戦線を巡る両国の戦闘は一層激化すると予測している。
トランプ次期大統領が「現在の境界線」を基準にロシアと交渉できるとの趣旨で、ウクライナ戦争の解決策を提示したことから、このような交渉が現実化すれば、両国はわずかな領土でも確保しようと争うことになるだろう。現在、ロシアはウクライナ領土の約20%を占領している。