トランプ次期大統領、「フリーダム・コーカス」のマット・ゲイツ議員を司法長官に指名
アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は、共和党のマット・ゲイツ下院議員(フロリダ州)を司法長官に指名した。
13日(現地時間)、トランプ次期大統領は自身のソーシャルメディアを通じてこのニュースを発表し、「マットは司法の政治利用を排除し、国境を守り、犯罪組織を解体する」と強調した。
ゲイツ議員は共和党内で代表的なトランプ支持派として知られ、共和党の保守的なグループ「フリーダム・コーカス」の中核メンバーだ。昨年、ケビン・マッカーシー下院議長の解任案を主導し、実際に解任に成功した。
一方、X(旧Twitter)やTikTokの各アカウントでは、ゲイツ議員の過去の発言が取り上げられ、論争を呼んでいる。
マット・ゲイツ議員、資格論争が拡大
2022年7月26日、米メディア「MSNBC」のTikTokアカウントに投稿された映像によると、ゲイツ議員は「中絶賛成集会に参加する女性たちは、不細工で太っている。彼女たちは中絶を心配する必要がない。誰も彼女たちを妊娠させたくないだろう」と発言した。
14日、講師のエリー・ディビッド氏のアカウントに投稿された映像で、ゲイツ議員は記者から「中絶賛成集会に参加した女性が醜いと言ったことがあるか」と質問され、「はい」と答えた。また、「この発言が不快だと思う人には何と言うのか」にいう問いに対しては「不快に思えばいい」と返答した。
この発言は米国だけでなく、日本を含む複数の国でも大きな反響を呼んでいる。ネットでは、「極めて危険な発言だ。こんな人物が司法長官になるべきではない」や、「女性の権利を議論する際に、尊重が欠けている」といった批判が相次いでいる。
米国の司法長官は連邦捜査局(FBI)や連邦検察を監督する立場であり、検事総長も兼任する。厳格かつ政治的中立性が求められる重要な役職だ。
トランプ次期大統領が、ゲイツ議員を司法長官に指名したことを受け、共和党内からも批判の声が上がっている。ゲイツ議員は未成年者との不適切な性的接触や違法薬物使用の疑惑を抱えており、下院倫理委員会の調査対象となっている。