北朝鮮が武器展示会を開催し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や攻撃用無人機などを誇示した。
朝鮮中央通信は北朝鮮の武器展示会「国防発展2024」が21日に平壌(ピョンヤン)で開幕したと22日報じた。
北朝鮮は今回のイベントで小銃や戦車から偵察衛星発射用ロケットに至るまで、あらゆる軍事装備を集めて展示した。昨年11月に偵察衛星「万里鏡1号」を搭載して宇宙軌道に打ち上げたロケット「千里馬1型」が展示場に置かれた。千里馬1型が武器展示会に出展されたことは、衛星ではなく弾頭を搭載すればすぐにICBMとして使用できることを示唆しているとの分析が出ている。
先月31日に初めて発射された火星19型、昨年4月に登場した火星18型など、北朝鮮が新たに開発した固体燃料ICBMも展示された。
また中距離極超音速ミサイル火星16ナ型や、北朝鮮の主力短距離弾道ミサイル(SRBM)KN-23(北朝鮮版イスカンデル)など、固体燃料ミサイルが前面に押し出された。昨年の武器展示会で初めて公開された無人攻撃機で「北朝鮮版リーパー」と呼ばれる「雪星9型」をはじめ、最近発表されている自爆型小型無人機も展示された。
先月15日に北朝鮮が自爆型無人機を報じた際、BMWの乗用車を攻撃する新型無人機がぼんやりと処理された状態で公開されたが、この日は写真上で鮮明な姿を現した。この機体を含め、小型無人機は少なくとも6種類が北朝鮮の報道写真で確認された。
北朝鮮がウクライナを侵攻したロシアに支援したとみられる武器体系も確認された。240mm操縦放射砲をはじめ、「火鳥」対戦車ミサイルを搭載した装甲車などが展示場に並べられた。大韓民国国家情報院は今月20日、「北朝鮮が砲弾とミサイルに続き、240mm放射砲など長射程砲も追加輸出した事実が確認されている」と国会に報告した。
各種武器を一堂に集め、国内外に国防力を誇示する一方、これらの武器がいつでもロシアに提供される可能性を示唆しているとの分析も出ている。トランプ第2期政権の発足を前に、国防力強化への意志を改めて表明し、米朝対話に一線を画そうとする意図があるとの見方がある。
金正恩国務委員長は展示会の開幕演説で「米国と共に交渉できる限界まで行った」と述べ、これを通じて確認したのは米国の敵対的な対北朝鮮政策であると明らかにした。