テレビの音を聞きながら眠ることは、健康を害する可能性があるという研究結果が発表された。
先月3日(現地時間)、海外の健康情報メディア「ヘルスダイジェスト」の報道によると、オーストラリアのモナシュ大学の研究チームが40~69歳の8万9,000人を対象に、昼夜の光暴露と死亡の関連性について発表した。
研究チームは参加者の光暴露時間と、体内時計を8年間追跡した。
研究の結果、夜間に強い光に曝露された人は、死亡リスクが21~34%増加した。一方、日中に十分な日光を浴びた人は、死亡リスクが17~34%減少した。
夜間に照明などの光に曝露されると、体内時計を調整する中枢時計の信号が弱まり、タイミングが変化し、体内リズムが乱れる。
テレビ画面から発せられるブルーライトは、太陽光が精神に与える影響を模倣する。つまり、映像や音声だけでなく、テレビが放出するブルーライトが体内リズムを乱す可能性がある。
体内リズムが乱れると、メタボリックシンドローム、糖尿病、肥満、心筋梗塞、脳卒中、高血圧などの心臓代謝疾患の発症リスクが高まる。
2017年にもこれを裏付ける研究結果が発表された。国際学術誌「Journal of Biological Rhythms」に掲載された研究によると、夜間にブルーライトに曝露された場合、翌朝の作業効率が低下することが示されたという。
反対に、日中の日光浴はインスリン分泌を活性化し、体内リズムの改善に役立つ。
研究チームは、日中に十分な日光を浴びることが疾病負担、特に心臓代謝疾患を軽減し、寿命を延ばす方法だと説明した。
研究著者のアンドリュー・フィリップス教授は「夜間の照明を避け、日中に十分な太陽光を浴びることが疾病負担を軽減し、寿命を延ばす方法だ」と述べた。
心理学者のアレクサンドラ・ストラティナー博士は「夜間に人工照明に曝露されると、体重増加や代謝問題だけでなく、睡眠不足を引き起こす可能性がある」と話し、「最終的には不安、うつ病、ストレスの形で精神健康が悪化し、認知機能が損なわれる可能性がある」と指摘した。
さらに「高齢者は特に体内リズムが乱れやすく、記憶力や注意力に問題が生じやすい」と付け加えた。