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2024年11月25日月曜日
ホームモビリティー17年前のダイハツが予言していた!?軽自動車×オフローダー×自転車の化学反応!オートサロンで話題を呼んだ「未来すぎた」コンセプトカーの正体とは

17年前のダイハツが予言していた!?軽自動車×オフローダー×自転車の化学反応!オートサロンで話題を呼んだ「未来すぎた」コンセプトカーの正体とは

独創的な調和を実現したコンセプトカー

軽自動車×ミニバン×オフローダーの融合

17年前に誕生した先進的モデル

引用:Motor Trend

軽自動車の市場には、一般的なボックスカーからミニバン、オープンカー、オフロード車、商用車まで多彩な車種が存在する。車中泊やキャンプなどのアウトドア活動が注目を集める昨今、これらの軽自動車が趣味の道具として重宝されることも増えている。限られたボディサイズの中で空間を最大限に活用したミニバンや、カスタマイズの自由度が高いトラックなどが代表的な例だ。

特に軽トラックの分野では、1960年代から生産が続くダイハツ「ハイゼット」の存在感が際立つ。ダイハツはオフロード走行に特化したコンセプトカーも世に送り出している。2007年の東京モーターショーで公開された「マッドマスター C」は、近年になって時代を先取りしていたモデルとして再評価されているという。

引用:Autoblog
引用:ダイハツ

革新的な駆動機構を採用

地上高370mmの驚異的な数値を実現

マッドマスター Cは、オフロード走行を想定して開発された小型商用バン型のコンセプトカーである。全長3,395mm、全幅1,600mm、全高1,960mm、ホイールベース1,900mmというコンパクトなボディを持つ。全幅が軽自動車規格(1,480mm)を超えるため厳密には軽自動車には分類されないものの、660ccエンジンを搭載し、その他の要素はすべて軽自動車規格に適合している。このモデルの最大の特徴は、その独創的な駆動方式にある。

一般的な自動車では駆動軸が車輪の中心に直接つながっているが、マッドマスター Cはそれとは異なる。駆動軸とホイールハブの間にギアを追加した「ハブリダクションシステム」を採用し、これによってホイール径に縛られない地上高の確保を可能にした。メルセデス・ベンツのウニモグにも採用されているこの技術により、370mmという圧倒的な地上高を実現。16インチという比較的小さめのタイヤを考慮すると、その数値の驚異性が一層際立つ。

引用:ダイハツ
引用:Autoblog

未来を見据えた室内設計

自転車積載に最適化された荷室空間

室内は徹底的にシンプルさを追求しながら、先進的なデザインを取り入れている。特に注目されるのが、メーターパネルとセンターディスプレイを一体化したパノラミックディスプレイだ。現在の車両では当たり前となったこのデザインが、17年前に既に採用されていたことは、コンセプトカーとはいえ驚くべき先見性を示している。クラッチペダルと変速レバーの存在から、5速マニュアルミッションの搭載が確認できる。

1列目より後ろは全て荷室として設計されている。バックドアに加え、両側面にも大型のガルウィングドアを採用し、広い開口部を確保。内部には自転車2台を余裕で積載できるスペースと、積み下ろしを補助する装置を装備。これらは著名なサイクリスト「鈴木ライタ」氏との協力により実現した。

引用:ダイハツ
引用:Webcg

モジュール構造で多目的に対応

量産化の可能性も示された

先述のハブリダクションシステムは、短いホイールベースと前後のオーバーハングと組み合わさり、十分なアプローチアングル、デパーチャーアングル、ブレイクオーバーアングルを確保している。フレーム骨格式の車体構造は、優れた不整地走破性と耐久性を提供するだけでなく、様々なモジュールの搭載を可能にする。実際のコンセプトカーは商用バン仕様だが、用途に応じて荷台付きトラックとしても使える柔軟性を備えている。

実用性を重視した量産モデルに近い仕様のマッドマスター C。ダイハツは発表時に市販化の可能性も示唆したが、残念ながら実現には至らなかった。しかし、アウトドアレジャーが主流となっている現在、このような車両が市場に投入されれば、大きな反響を呼ぶ可能性は十分にあるだろう。

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