15.9 C
Tokyo
2024年11月30日土曜日
ホームライフスタイル「二日酔い」による経済損失が約2,720億円?飲酒が脳と経済に与える悪影響

「二日酔い」による経済損失が約2,720億円?飲酒が脳と経済に与える悪影響

二日酔いが脳機能に与える影響が、これまでの認識をはるかに超えるものであることが明らかになった。

引用:Doucefleur-shutterstock.com
引用:Doucefleur-shutterstock.com

今月17日、英紙「ザ・サン」の報道によると、最近英国ブリストル大学の研究チームが、二日酔いが思考力と感情制御能力を低下させることを示す研究結果を発表した。

研究は18〜30歳の軽度の飲酒者27人を対象に行われ、参加者は飲酒していない状態と二日酔い状態の両方で認知機能や感情に関するテストを受けた。

研究チームは数学問題の解決能力やパターン認識テストを実施し、アンケートを通じて参加者の気分も調査した。その結果、二日酔い状態では問題解決の点数が著しく低下し、参加者は普段よりも憂鬱感が強まり、感情のコントロールが困難になることが確認された。

研究を主導したクレイグ・ガン博士は、「二日酔いは問題解決能力、記憶力、注意力など、脳の主要な機能を低下させる」と指摘したうえで、「二日酔いが個人の生活や社会に及ぼす悪影響は無視できず、公衆衛生の観点から対策が求められる」と強調した。

英国アルコール研究所の調査では、イギリス人の10人に4人が二日酔いの状態で出勤した経験があると回答しており、これは約8万9000人に相当する。研究チームはさらに、飲酒による二日酔いが英国経済に年間14億ポンド(約2,720億円)の損失をもたらす可能性があると警告している。

また、定期的な運動が二日酔いの症状緩和に効果的であるという研究結果もある。この研究によれば、運動習慣のある人は、そうでない人よりも、二日酔いによる身体的・精神的な苦痛を感じにくいことが分かった。

研究チームは、「飲酒と二日酔いは健康面だけでなく、経済的にも深刻な負担を与えている」と述べ、「これを軽減するための公衆衛生上の取り組みが必要だ」と改めて訴えた。

関連記事

コメントを書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください