妊娠中の受動喫煙はどれほど有害なのか。
最近、会社員の匿名オンラインコミュニティ「ブラインド」に「義父がタバコを吸うのですが、妊娠中に…」というタイトルの投稿があった。
投稿者のAさんは妊娠中だ。そのため、義実家を訪れるたびに、義父が家の中でタバコを吸うことに不満を抱いているという。Aさんは「義父がリビングの隣のベランダでタバコを吸うのだが、その煙のせいで頭が痛くなる」と訴えた。さらに「義父がタバコをやめないのなら、出産後に赤ちゃんを抱かせないつもりだ」と付け加えた。
直接タバコを吸わなくても、喫煙者の影響を受けると受動喫煙に分類される。受動喫煙とは、自分自身がタバコを吸うのではなく、他人が吸うタバコの煙を吸い込むことを指す。その煙には、有害な物質が多く含まれており、例えば発がん性物質のヒ素、ベンゼン、クロム、ブタジエンなどがある。
これらの有害物質に継続的にさらされると、非喫煙者でも肺がんや喉頭がんが発生する可能性があることが知られている。がん以外にも、子供の場合は喘息の悪化や肺炎の発症、大人の場合は心血管疾患の発症や悪化につながる恐れがある。
特に、妊婦や胎児は受動喫煙から守られる必要がある。受動喫煙は、上気道感染症、乳幼児突然死症候群、先天性異常の発生、喘息の悪化、気管支炎、成長発達障害などを引き起こす可能性があるためだ。
受動喫煙は場合によっては主流煙と同じくらい有害だと言われる。受動喫煙の煙には、主流煙の成分のほとんどが含まれている。そのため、受動喫煙は肺がんを含め、主流煙によって引き起こされる大半の健康障害を引き起こす可能性がある。受動喫煙は単にタバコの煙による不快感だけでなく、肺がんや呼吸器疾患、心血管疾患などの深刻な健康問題を引き起こす恐れがある。
電子タバコも、受動喫煙として煙にさらされると健康に悪影響を与える。電子タバコはニコチン、超微粒子、揮発性有機化合物、その他の有毒エアロゾルを生成する。これらの有害物質にさらされると、喘息などの呼吸器疾患が悪化し、脳卒中や心臓病など、健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
国民健康情報ポータルによると、2020年に疾病管理庁が発表した国民健康統計では、19歳以上の非喫煙者が受動喫煙にさらされる割合が継続的に減少傾向にあることが示されている。
2010年と比較すると、家庭内での受動喫煙率は11%減少、職場や屋内公共施設での受動喫煙率はそれぞれ38.9%と46%減少している。特に2012年以降、公衆の場での禁煙区域が拡大したことで、職場や屋内公共施設での受動喫煙率はさらに減少した。しかし、2005年以降、女性の曝露率は継続的に減少している一方で、男性はここ3年間大きな変動が見られない。