大手銀行支店で30分待たされた国会議員、会長に直接クレームか
行内混乱も
韓国の大手A銀行で、ある国会議員による「横暴な行為」が物議を醸している。この議員がA銀行会長の知人だとされる情報もSNS上で浮上した。
報道によると、A銀行の会長は当該議員からのクレーム電話を受けた後、支店長らを緊急召集。行内で混乱が広がったとされる。SNS上の投稿では、同様の事例が過去にも複数回あったとの指摘も出ている。
29日、韓国の社会人向けオンラインコミュニティ「Blind」に「21世紀金融持株会社の素顔」と題する投稿が掲載された。
A銀行の職員と確認された投稿者のB氏は、最近発生した出来事について次のように明かした。
B氏の投稿によれば、会長の知人とされる国会議員が昼休み時間帯に汝矣島(ヨイド)支店を来訪。約30分待たされたことに立腹し、銀行会長に直接電話で苦情を入れたという。会長は激怒し、全支店長を召集して緊急会議を開催したとされる。
投稿ではさらに、「昼休み体制の見直しなど対応に追われ、行内全体が混乱に陥った。上場企業である市中銀行でこのようなことが起きている。財閥系の個人企業ではないはずだ」と指摘した。
また「行員らの間で不満が募っている。同様の事態は今年に入って複数回発生している」とした上で、「芸能人や政治家からの一本の電話で、個人企業のように原則も崩れ、現場が混乱するのは問題だ。緊急対応を要する事案とは思えない」と批判した。
他店舗の行員からも同調の声
この投稿を受け、A銀行の複数の行員がコメントを寄せ、B氏の主張に同調。類似の経験があるとの声が相次いだ。
一般市民からは厳しい声が上がっている。特に「現代社会において、国会議員が一般客の多い銀行で、しかも最も混雑する時間帯に優遇を求めるのは不適切」との批判が目立つ。
ある市民は「それほどの待遇を望むなら、多額の預金をしてVIPルームを利用すべきだ。議員という立場で銀行での特別扱いを求める理由にはならない」と指摘。この意見には多くの賛同が集まった。
この件に関し、A銀行は現時点で公式見解を示していない。本紙は銀行側に複数回取材を試みたが、回答は得られていない。