9日の証券市場によると、6日のニューヨーク株式市場は雇用指標が市場予想を上回ったことから上昇して引けた。投資家は雇用市場を「ゴルディロックス(ちょうど良い温度の状態)」と評価し、市場を支える結果となった。一方、伝統的産業中心のダウ平均は下落し、大型ハイテク株には目立った上昇は見られなかった。
サムスン証券のソ・ジョンフン研究員によると、アメリカ労働省が発表した11月の非農業部門雇用者数は、前月比22万7,000人増加し、予想の22万人を上回ったという。失業率は4.2%で予想の4.1%を上回ったが、投資家は雇用市場をゴルディロックスと捉えたと指摘した。また、「市場金利が低下し、株式市場を支える要因となった」と解説した。
金利先物市場では、12月のFOMC(連邦公開市場委員会)で利下げが行われる確率が70%台から90%近くまで高まったと見られている。同日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数は8カ月ぶりの高水準を記録し、投資家のリスク選好を促したという。
S&P500は、前日比0.25%上昇し、今年57回目となる最高値を更新した。ナスダックも0.81%上昇し、36回目の史上最高値を記録した。一方、ダウ平均は0.28%下落し、2日連続で弱含みの展開となった。ソ研究員は「ユナイテッド・ヘルスケアのCEO襲撃による不確実性から2日連続で5%超の下落となり、ダウ平均の下落に影響を与えた」と分析した。
業種別では、一般消費財・サービスが2.39%上昇し、最も高い上昇率を記録した。コミュニケーション・サービスとIT関連株も相対的に強い動きを見せたが、エネルギー、公益事業、ヘルスケアは下落が目立った。
時価総額上位の大型ハイテク株では、テスラ、ブロードコム、アマゾン、メタが上昇する一方で、アップルは小幅安となり、エヌビディアは1.81%下落した。
ソ研究員は「スポーツアパレルのルルレモンが15.9%、ウルタビューティが9.0%急騰するなど、好決算を発表した企業の目立つ上昇が見られた」とし、「ヴィクトリアズシークレットも決算サプライズを受けて11.6%上昇した」と述べた。