韓国ユン・ソンニョル大統領夫人の実像について描いた映画『ファーストレディ(原題)』のメイン予告編が公開され、話題を呼んでいる。『ファーストレディ(原題)』は、高価なディオールバッグの受領、建設予定の陽平高速道路の路線変更、民間人による国政介入疑惑など、論争の中心にいる大統領夫人・キム・ゴンヒに関する疑惑を取り上げた問題作のドキュメンタリー映画だ。
今回公開されたメイン予告編には、「『VIP2』という言葉を聞いたことがあるか」、「キム・ゴンヒのことか」というセリフから始まり、注目を集めている。「VIP2」と呼ばれる韓国大統領夫人。大統領はキム・ゴンヒの言いなりになる操り人形で、すでに彼女に支配されているという場面や、「目立ちたい欲望が招いた破滅!」というキャッチコピーが登場する。
続いて、ディオールバッグを贈ったチェ・ジェヨン牧師、第20代大統領選挙の当時、キム・ゴンヒと7時間以上電話した韓国メディア「ソウルの声」のイ・ミョンス記者、キム・ゴンヒ一族と10年以上訴訟を続けてきたチョン・デテク会長などが出演する。
ユン大統領が大統領当選以前から問題視されていたキム・ゴンヒの学歴と経歴詐称、論文盗用、ドイツモーターズの株価操作疑惑、霊媒師との関係性など、様々な疑惑についてインタビューとともに明かし、大統領夫妻の実態が多角的に描かれている。
今回の映画『ファーストレディ(原題)』は、国民が選んだ大統領ではなく、大統領夫人が国家権力を私物化し、様々な論争を引き起こしている事態に焦点を当てている。そして、大統領選挙当時の記者会見で「妻としての役割に専念する」と約束したキム・ゴンヒの言葉が偽善だったことも指摘している。
『ファーストレディ(原題)』は「全ての疑惑が結びつく事件の核心」としてキム・ゴンヒを指摘し、「龍山・大統領室の真のVIPは誰なのか」という問いを投げかけ、映画への期待が一層高まっている。
制作会社であるTODAY FILMのキム・フンテ代表は、「我々が無関心でいると、権力に寄生する怪物が生まれ、我々の平穏な生活を脅かす」と述べた。この作品は、数々の疑惑にもかかわらず堂々と大統領夫人として振る舞うキム・ゴンヒに関する論争の総合セットと評価してよい。特に「政治に無関心な人々や中道層、特に20〜30代の若者たちにこの映画を偏見なく見てほしい」と付け加えた。最近浮上した戒厳令問題の渦中にある今月12日の映画公開を控え、さらに注目が集まっている。
現大統領夫人、龍山のVIPを巡る問題作ドキュメンタリー映画『ファーストレディ(原題)』は、12月12日に韓国で公開される。
一方、今月3日、ユン大統領は龍山・大統領室で非常戒厳を宣布した。その後、韓国の国会は翌日の4日午前1時頃に本会議を開き、出席議員190名の全会一致で非常戒厳解除要求案を可決し、ユン大統領は同日午前4時27分頃に非常戒厳を解除した。