駐韓英国大使館「不正確な主張」と反論
駐韓米国大使館は11日、フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使が「ユン・ソンニョル政権の人々とは関わりたくない」と本国に報告したとの「祖国革新党」キム・ジュンヒョン議員の主張に対し、「全くの虚偽だ(utterly false)」と強く反論した。
大使館はこの日、X(旧Twitter)で、「外交対話の詳細は公開しないが、キム議員がゴールドバーグ大使の発言として報道機関に主張した内容は全くの事実無根だ」と明言した。
大使館が議員名を明示して反論した背景には、戒厳令後の米韓同盟を巡る様々な憶測の拡散を防ぐ意図があると考えられる。
キム議員は同日午前、国会外交統一委員会で、戒厳令当日に「大統領室の国家安保室キム・テヒョ第1次長とチョ・テヨル外交部長官が電話に出なかったため、ゴールドバーグ大使が本国に『ユン政権の人々とは関わりたくない』と報告した」と主張していた。
同日午後、国会の緊急現案質問に出席したチョ外相は、戒厳令下でゴールドバーグ大使と電話しなかった理由について、「状況が非常に切迫していたため、誤った判断や認識でアメリカを誤導することを避けたかった」と説明した。
また、キム議員は「先週金曜日、主要5カ国の駐韓大使が会合を開き、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が職を続ける場合、慶州APEC(アジア太平洋経済協力会議)を含む国際首脳会談すべてをボイコットすると決定した」と主張した。
実際、英語圏5カ国の情報共有協議体「ファイブ・アイズ」加盟国(米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド)の駐韓大使らが6日に会合を開き、非常事態宣言後の状況について意見交換を行ったとされる。
しかし、駐韓英国大使館は、キム議員が指摘した英国のAPEC不参加に関する主張に対し、「提起された主張は不正確だ」と強く否定した。