米ドナルド・トランプ次期大統領とメラニア夫人が、フロリダ州の「マー・ア・ラゴ」で故安倍晋三元首相の夫人である安倍昭恵氏と面会した。
メラニア夫人は16日、X(旧Twitter)にトランプ氏と昭恵氏との3人の写真を投稿し、「マー・ア・ラゴで再び安倍昭恵氏を迎えられて光栄です。私たちは故安倍晋三元首相を追悼し、彼の素晴らしい遺産を称えました」とコメントした。共同通信と読売新聞よると、トランプ夫妻は昭恵氏と夕食を共にしたとみられる。
マー・ア・ラゴは、トランプ次期大統領が「冬のホワイトハウス」と称するほど愛着を持つ場所であり、大統領在任中の4年間で32回訪問し、通算142日を過ごしたとされる。
共同通信はCNNの報道を引用し、「安倍元首相が2022年7月に銃撃された後も、トランプ次期大統領が昭恵氏に電話をかけ、近況を尋ねていた」とし、「今回の会合は両国政府を介さず、私的な関係から実現した」と伝えた。
安倍元首相は2016年、トランプ次期大統領が大統領就任前に訪米し、いち早く面会を果たしたことで知られている。その後、両者は個人的な信頼関係を築き、良好な「蜜月関係」を続けた。
一方、日本では石破茂首相が南米訪問後の帰国途中にトランプ次期大統領との面会を試みたものの、トランプ側が「就任前は外国首脳と会わない」と通知したことで実現しなかった経緯がある。しかし、トランプ次期大統領はカナダのトルドー首相やフランスのマクロン大統領とも面会しており、石破首相に対する批判の声が高まっている。
林芳正官房長官は前日の記者会見で、「昭恵氏がどの立場で会談したのか、二重外交の懸念はないのか」との問いに対し、「面会は把握しているが、政府としてコメントする立場にはない」と説明し、渡米に対する公的支援については、「日本政府がそのような支援や同行は行っていない」と明確に否定した。