ブランド価値の向上を目指すジェネシス
大型オフロードSUVを発売したら?
リアルな仮想レンダリングが登場
ジェネシスの成長が目覚ましい。単なる販売台数の増加を超え、ブランドイメージの向上を図るさまざまな取り組みがファンの注目を集めている。高性能部門の「マグマ」を前面に打ち出したモータースポーツチーム「ジェネシス・マグマ・レーシング」を最近発表し、2026年の耐久レース参戦を宣言して期待を集めている。
また、中東市場で先行発売された特別仕様車プログラム「ワン・オブ・ワン」の国内導入も検討中という。一部では、多角的なブランドイメージ構築のため、本格的なオフロード車を投入する時期に来ているのではないかという声も出ている。この中である海外メディアがこれを仮想レンダリングで表現し、話題を呼んでいる。
GV80とランドローバーの融合?
内装は洗練された雰囲気満載
海外メディアのオートブログは、先日ジェネシスの本格オフロード車の仮想レンダリングを公開した。名称未定のこのSUVには「フレーム式シャシー」という設定が付けられている。Aピラーから徐々に低くなるルーフラインは既存のGV80を彷彿とさせる一方、リアクォーターウィンドウとテールゲートガラスが一体化したラップアラウンドデザインは、ランドローバー・ディスカバリーを思わせる。
内装は水平基調のレイアウトによる広々とした空間が印象的だ。スポーティな三本スポークステアリングホイールが採用され、助手席側ディスプレイまで一体化したパノラミックディスプレイがダッシュボードを覆っている。収納重視の上下分割型センターコンソール、人間工学に基づいた角度のセンターパネル物理ボタン群はサンタフェを思わせる。
実際の発売見通しはまだ立たず
コンセプトカーは存在する
フロントデザインは本格オフロード車特有の力強いシルエットが際立ち、ジェネシスの特徴的な2連ランプがブランドアイデンティティを強調している。Aピラーをブラック仕上げにしたラップアラウンドデザインは、高級SUVと本格オフロード車の独特な調和を演出している。オフロード専用タイヤと大径ホイール、張り出したブラックのホイールアーチが目を引き、フロントバンパーは悪路走破性確保のため下部が大胆にカットされている。
一方、ジェネシスは当面、本格的なオフロード車を発売する計画はないという。代わりにSUVラインナップの最上級モデルとなるGV90の開発に注力している。しかし、ジェネシスとオフロードの組み合わせを望む声もある。昨年11月には、あるチューニング会社がこれを実現し、注目を集めた。
専門チューナーとの協業で製作
GV70オフロード仕様はこんな感じ
GV70プロジェクトオーバーランドは、ドイツのオフロード専門チューナー「デルタ4×4」が自社創立40周年を記念して製作したコンセプトカーだ。ジェネシスとの協業で生まれ、オフロード走行に最適化するためさまざまな改良が加えられている。専用サスペンションの採用により最低地上高が50mm上がり、コンチネンタル製オフロード専用タイヤと18インチホイールが組み合わされた。
さらに、悪路走行時の車体保護を目的としたホイールアーチガード、夜間走行をサポートするLEDライトバーとPIAA製ライトセットなども装備された。残念ながらコンセプトカーのため販売の予定はないが、限定モデルでも良いから発売してほしいとの声が寄せられていたという。オフロード走行に最適化されたジェネシスの新型車が登場する日が来るのか、注目が集まっている。