ロイター通信は、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領がウクライナとロシアの特使に指名したキース・ケロッグ元国家安全保障会議(NSC)事務局長が、来月上旬からウクライナをはじめとするヨーロッパ各国を訪問すると報じた。
ケロッグ氏は今回、ロシアには立ち寄らず、ウクライナの首都キーウやイタリアのローマ、フランスのパリなどを訪問する予定だ。
ケロッグ氏の目的は、来年1月末のトランプ次期大統領の就任まで、終戦への機運を高めるための地ならしだと見られている。
関係者は「今回の訪問は積極的な交渉というより、トランプ第2期政権に代わって現状を把握することに重点を置いている」とロイター通信に伝えた。
ロイター通信はケロッグ氏の動きについて「トランプ次期大統領がウクライナ戦争の終結に対し、いかに切迫感を抱いているかを示している」とし、「トランプ次期大統領は就任後24時間以内、あるいはそれ以前に戦争を終結させると約束していた」と語った。
トランプ次期大統領は16日、フロリダ州パームビーチのマー・ア・ラゴのリゾートで開催された記者会見で、ウクライナ戦争を「第二次世界大戦以降、最も悲惨な大虐殺」と称し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との対話に意欲を示した。