リンゴはいつ食べるのが一番体に良いのだろうか。リンゴは甘くて美味しいだけでなく、ビタミン豊富で食事の代わりにもなる人気の果物だ。しかし、食べる時間により、その効果が異なると言われている。「朝のリンゴは薬リンゴ、夜のリンゴは毒リンゴ」という言葉を耳にしたことはないだろうか。果たしてこれは本当なのだろうか?
時間帯に関係なく役立つリンゴ
国立農業科学院によると、リンゴには夜間に蓄積された疲労物質の除去に役立つ有機酸が約0.5%含まれており、朝の空腹時に食べるのが理想的だという。これは胃液の分泌を促進し、食物の消化と吸収を助けるためである。一方、夜にリンゴを食べることが良くないとされる理由として、リンゴに含まれる食物繊維が腸を刺激し便意を催すことや、有機酸によって胃がもたれたり、不快感を覚えて睡眠を妨げる場合があることが挙げられる。しかし、リンゴが持つ栄養素は体内でしっかり吸収されるため、「夜に食べてはいけない」とまで言えるものではない。
季節によって異なるリンゴの効能
8月下旬以前に出回るリンゴは、他の品種より早く熟す早生種で、ミグァン、チョホン、ソホンなどがある。9月上旬から10月中旬にかけては、中生種のホンロ、ホンウォン、ヤングァン、チュグァン、ゴールデンデリシャス、セゲイル、ジョナゴールド、シナノスイートなどが市場に登場する。この中でもジョナゴールドは果汁が豊富で甘みが強く、特に美味しいことで知られる。10月下旬以降には晩生種のフジ(富士)、ホンオク、カムホン、ファホンなどが旬を迎える。ホンオクは鮮やかな赤色の皮が特徴で、果汁が多く、さっぱりとした酸味を持つ最も一般的な品種の一つである。
血圧を調整し、脳血管疾患リスクを軽減するリンゴ
リンゴに含まれる食物繊維は、血管に蓄積する悪玉コレステロールを排出し、高脂血症や動脈硬化の予防に役立つ。さらに、カリウムは体内の塩分を排出して高血圧を予防・管理する効果があり、フェノール酸は体内の有害な活性酸素を減少させる働きがある。また、アメリカ脳卒中学会の研究では、リンゴを日常的に食べる人は、そうでない人と比べて脳卒中の発症リスクが52%も低いという結果が報告されている。