毎日、1杯のワイン飲むと心臓発作の予防に効果的だという研究結果が発表された。
18日、スペイン・バルセロナ大学のラモン・エストループ教授らの研究チームが国際学術誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」で下記のような研究結果を公表した。
研究チームは平均年齢が68歳の成人1,232人を対象に、ワインの摂取が心臓の健康状態に与える影響を調査した。調査は参加者の食事・飲料摂取についてのアンケート分析と、研究開始時と1年後の尿のサンプルから酒石酸を測定するという方法で行われた。酒石酸とはワインの主要成分の一つだ。
研究の結果、1日0.5〜1杯のワインを飲む人は心臓病発症リスクが50%低下した。これはスタチンなど一部の薬よりも高い効果を示した。週1杯未満の摂取でもリスクが38%低下した。ただし、1日1杯以上のワインを飲む人にはこの利点が見られなかった。研究チームは「この研究は地中海地域在住の高齢者を対象としているため、他の人口集団には適用されない可能性がある」と研究結果の限界を指摘した。
ワインは風味が良いだけでなく、ビタミン、糖分、有機酸、ポリフェノールなどの各種ミネラルを豊富に含むため人気が高い。特に赤ワインには肥満予防、認知機能向上、うつ病予防、アンチエイジングなどの効果があるとされる。また、腸内環境を改善し、悪玉コレステロールであるLDL(低密度リポタンパク質)コレステロールを減少させるという研究結果もある。
ワインの1日の推奨摂取量は1杯(150mL)だ。