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2024年12月27日金曜日
ホームニュース元アルカイダ系組織の指導者が宗派共存宣言、シリア内戦後の「意外な展開」に中東が注目

元アルカイダ系組織の指導者が宗派共存宣言、シリア内戦後の「意外な展開」に中東が注目

シリア内戦で政府軍に勝利し、移行政府を率いる反政府勢力「ハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)」の指導者、アフメド・アル・シャラア氏(旧称アブ・モハメド・アル・ジョラニ)は、全宗派を包摂し、武器の国家管理を行う意向を表明した。

22日(現地時間)、ロイター通信やAFP通信など海外メディアによると、アル・シャラア氏はダマスカスを訪問したレバノンのドルーズ派指導者ワリード・ジュンブラート氏との会談で、「シリアではいかなる宗派も排除しない」と述べ、新たな時代の到来を強調した。また、彼は「我々は文化や宗教、イスラムに誇り持つが、他の宗教や宗派を排除することはない。それを守ることこそが我々の責務だ」とも語った。

シーア派の一派であるドルーズ派は、レバノン、シリア、イスラエルなどに広がるイスラム少数派である。アルカイダ系のアルヌスラ戦線を前身とするHTSがシリアの実権を掌握したことにより、厳格なスンニ派イスラム法による統治が強要されるのではないかとの懸念も一部で浮上していた。しかし、HTSの指導者アフメド・アル・シャラア氏は、全宗派包摂の姿勢を示し、「シリアはすべての人々のための国家であり、我々は共存できる」とのメッセージを発信した。

また、アル・シャラア氏はシリアの武装組織の解体と、すべての武器の国家管理を明言した。22日、トルコのハカン・フィダン外相との会談後の記者会見で、シリアの武装勢力が「解体を宣言し、正規軍に編入される」と述べた。さらに、クルド人民兵組織シリア民主軍(SDF)についても言及し、「革命勢力であろうとSDFであろうと、国家の管理外にある武器は一切容認しない」と強調した。

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