大腸がんの予防法には何があるだろうか。大腸がんが全てのがん発生率の1位になる可能性が高まっている。昨年の「韓国中央がん登録本部」の資料によると、2021年に韓国で大腸がんの発病件数は32,751件だった。その中で、男性は19,142件、女性は13,609件だった。20～30代の大腸がん患者も急増している。
大腸がんは食生活と密接に関連している。30年前までは韓国での発病は稀だったが、近年では欧米化した食習慣により急激に増加している。大腸がんが増加する主な原因は、肉の過剰摂取と野菜摂取の不足だ。赤身肉や加工肉、焦げた肉を食べ過ぎると、大腸がんにかかるリスクが高まる。また、座っている時間が長く、加えて運動量も少ない場合、がんの発症可能性が高くなる。肉を食べるなら、タマネギ、ニンニク、サニーレタス、緑黄色野菜などの食物繊維を多く含む食品を一緒に摂り、トイレで自分の便の状態を確認する習慣を身につけるようにしよう。
大腸の内視鏡検査が早期発見には重要だが、その受診率は低い傾向にある。最近、韓国の保健福祉部と国立がんセンターは、2019年から5年間実施した国家がん検診の大腸内視鏡検査モデル事業の結果を公表した。
モデル事業は京畿道高陽市、坡州市、金浦市在住の50～74歳を対象に実施され、2019年5月から今年3月までに計26,004人が無料で大腸内視鏡検査を受けた。分析が完了した24,929人の大腸ポリープ発見率は61.86%（15,422人）、ポリープのうち大腸がんリスクが高い腺腫発見率は44.30%（11,044人）だった。
がんセンターによると、参加者の46%がこれまで一度も大腸の内視鏡検査を受けたことがなかった。さらに、国家がん検診事業で大腸がん検査が無料だったにもかかわらず、受診率は31.5%にとどまった。6種類あるがん検査の中で最低だった。大腸の内視鏡検査を避ける理由として、腸を完全に空にする必要があることへの負担、検査への恐怖心、腸穿孔などの副作用があることへの不安が挙げられた。
現在、大腸がん検診は便潜血検査が基本となっている。ここで血液が検出されれば、陽性と判定され、2次検査として内視鏡検査を受けることになる。しかし、便検査だけで大腸がんを判別するには限界がある。この検査の陽性率はわずか4.13%に過ぎないのだ。