[アイニュース24 鄭鐘午記者] 北極の変化は北半球だけでなく、全体の地球の気候に影響を与える。特に北極の海氷(氷雪)の分布と厚さの変化によって、気候に与える影響は非常に大きい。国内の研究チームが北極の海氷の厚さを推定できるシステムを開発した。
北極海氷は最近、地球の加熱化によって多年氷より単年氷が増加していることが把握された。 氷の厚さが薄くなっている状況だ。 北極は他の地域より地球加熱化速度が2~3倍速いと分析された。
地球の気温を調節する北極海氷板の変化をより正確に知る道が開かれたわけだ。 極地研究所(姜成浩所長)は30日、従来の方法より誤差を最大60%減らした夏の北極海氷厚さ推定法を開発したと発表した。
北極海氷は太陽の光を反射して地球の温度を下げるため、気候変動予測に重要な役割を果たす。 最大面積が1500万㎢程度で巨大で、人工衛星など遠隔探査技法を主に使用する。 数十~数百km上空で探査が行われるため、厚さ観測が簡単ではない。
北極海氷は季節によって「増えた、減った」を繰り返す特徴がある。 特に面積が最小になる夏場(毎年9月)の変化量が大きく、観測と予測が簡単ではない。
極地研究所のキム·ヒョンチョル博士研究チームは、ソウル大学、米国国際北極研究センター(IARC)とともに現場観測資料と遠隔探査資料を比較し、解氷厚さの変化に影響を及ぼす基本原理を確認した。 これを土台に既存にはなかった「夏場の北極海氷厚さ推定法」を開発した。
海氷表面が溶けたり掘ったりして生成された水たまりは相対的に暗く、より多くの光を吸収する。 該当地点と周辺をより速く溶かし、解氷厚が薄くなる量のフィードバック現象(特定現象の結果物がその原因を再び強化させ、より大きな結果をもたらす現象)が現れる。 遠隔探査資料を分析した結果、このような海氷表面の現象は人工衛星で明るさの差で識別することができた。
研究チームは、急速に変化する夏場の雪解け変化の特性を反映するため、従来の能動マイクロ波の代わりに手動マイクロ波を分析に利用した。 観測間隔を半月から1日に引いて空間解像度を2倍以上高め、厚さ推定値の誤差は最大60%減った。
極地研究所のキム·ヒョンチョル遠隔探査氷圏情報センター長は「以前の研究結果を見れば2030年代のある夏の日、私たちは氷がない北極海に出会うこともありうる」として「今回訪れた北極海氷厚推定法が人類が北極の変化を予測し気候変化に備えるのに役立って欲しい」と話した。
記者 チョン・ジョンオ (ikokid@inews24.com)