8日（現地時間）、「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト（SCMP）」などによると、在タイ中国大使館は声明を発表し、「タイ当局によると、中国国民のワン氏は現地時間7日午後7時に無事救助された」と述べ、「在タイ中国大使館と領事館は、タイ政府及び関係者の努力と本件に関する効果的な処置に感謝の思いを伝える」と示した。
タイ首相は、ワン・シンがミャンマーで発見され、タイ当局は彼の引き渡しを待っていると説明した。また、「最高の観光地」というタイのイメージを損なわないよう指示し、タイの領土を利用した国際犯罪を防ぐため中国大使と協力していると述べた。
「星星」の芸名で活動している俳優の王星は、タイ北西部のメーソート地域で連絡が途絶えた。この地域はミャンマーと隣接している。バンコク・ポストは、タイ警察の報道官の話として、ワン・シンがミャンマーに強制的に連れて行かれた証拠はなく、自発的にミャンマーに向かったとみられると報じた。
ワン・シンはドラマのオーディションのためにタイを訪れたとされる。彼は「演技のためにタイに来るよう騙された」と述べ、「到着するとすぐに状況が悪化した」と語った。彼は船で川を渡りミャンマーのミャワディに連れて行かれたと主張している。ミャワディは通信詐欺の拠点としても知られている。中国当局はミャワディだけで最大10万人が通信詐欺に関与していると推定している。
ワン・シンはミャンマーに到着するとすぐに強制的に頭を剃られ、その後他の中国人50人と共に建物に監禁されたと証言した。その後、詐欺行為を行うコールセンターで働くよう指示され、キーボードタイピングの練習を強要されたと主張している。ワン・シンの救出経路は明らかにされていないが、救出されたワン・シンは「安全に過ごし、自国に帰ることができて感謝している」と述べ、「タイは非常に安全で、また訪れたい」と語った。