10代の息子を2カ月に1回しか外出させず、学校にも通わせないなど精神的・身体的虐待を繰り返していた実母に実刑判決が下された。
10日、聯合ニュースによると、春川地裁刑事3部単独のパク・ソンミン部長判事は、9日に児童福祉法違反（児童虐待）と虚偽告訴、道路交通法違反（傷害）の容疑で起訴されたA（53）に対し、懲役1年6カ月と罰金100万ウォン（約10万7,000円）を宣告した。さらに、児童虐待防止プログラム40時間の受講と、5年間の児童・青少年関連機関への就業制限も命じた。
公判でAはすべての容疑を否認したが、裁判所は有罪と判断した。裁判所は「被告は誤ったしつけ方法で被害児童を殴り、虐待した」と述べ、「このような虐待は身体的苦痛とともに精神的にも深刻な屈辱感を与える行為だ」と厳しく非難した。さらに「しつけの名目で被害児童が幼少期から殴られていた状況が確認され、被害児童は精神科治療を受けており、被告を許さず別居を望んでいる」と付け加えた。
Aは昨年4月12日、息子B君が週2時間のテレビ視聴時間制限を破ったという理由で頬を何度も殴り、翌朝には寝ていたを起こして頬を数十回殴った容疑で逮捕起訴された。
検察は捜査でAがB君を長期間虐待していた状況を確認した。AはB君を2カ月に1回しか外出させず、小学2年生からホームスクーリングを行うなど、閉鎖的な環境で育てていた。B君が検定試験を経て中学校に入学した後も登校させず、「誰も信じるな、母親だけを信じろ」と言ってガスライティング（心理的虐待）を続けていたことが明らかになった。また、B君が5歳の頃から部屋を片付けないなどの理由で暴行を始め、10年近く身体的虐待を繰り返していたことが判明した。
検察はAを逮捕起訴するとともに、親権喪失を請求し法廷で争っている。一方、Aはこの事件以外にも公務執行妨害と虚偽告訴の容疑で検察の捜査を受けている。先立ってシン・ギョンホ・江原道教育監は昨年5月、教師の教育活動を著しく妨害したAを警察に告発した。道教育監が教育活動妨害を理由に保護者を刑事告発したのは初めてのケースである。