米国防総省は13日(現地時間)、ウクライナで捕虜となった2名の北朝鮮軍兵士との接触について「承知していない」と述べた。
米国防総省報道官のパット・ライダー氏は同日のブリーフィングを通じて、「ウクライナが捕らえた北朝鮮軍兵士と接触できたのか」との質問に「承知していない」と答えた。
ライダー氏は「ウクライナのゼレンスキー大統領が北朝鮮軍兵士を拘束したと発表した。(我々の発表ではないため)これ以上のコメントは控える」と述べた。
前日、ウクライナ政府はロシアのクルスク地域で捕虜となった26歳と20歳の北朝鮮軍兵士2名の尋問映像を公開した。
公開された映像で20歳の北朝鮮軍兵士は「ウクライナと戦っていることを知っていたのか」との質問に首を振った。
指揮官らがこの状況をどう説明したかを尋ねられ、「訓練を実戦さながらに行うと言われました」と答えた。
26歳の兵士は「両親は今、あなたがどこにいるか知っているか」と尋ねられ、首を横に振った。
米国防総省報道官は同日のブリーフィングで、ウクライナのゼレンスキー大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党総書記に対し、北朝鮮軍捕虜とロシアに拘束されているウクライナ兵士との交換を提案したことについての見解を求められ、「捕虜交換に関することなら、ゼレンスキー大統領に問い合わせるべきだ」と述べた。
ロシアに派兵された北朝鮮軍の能力について評価を求められると、「全体的な状況を見ると、北朝鮮軍は比較的規律が取れており、有能であることがわかる」と述べた。
さらに「我々が戦場で目にしているのは、彼らが明らかに脅威となっているということだ」とし、「ウクライナ側はよく持ちこたえているが、非常に厳しい戦いだ」と付け加えた。
また、ウクライナ戦場でロシアのプーチン大統領が優位に立っているかという質問には、「ロシア東部でプーチン氏が徐々に利益を得ている」とし、「クルスク地域でも非常に激しい戦闘が続いているが、ロシアは3年前に自ら設定した戦略目標を達成できていない」と答えた。
プーチン大統領は2022年2月のウクライナ侵攻時、ドンバス地域に対するウクライナ側の武力弾圧阻止やNATO加盟阻止などを名目として掲げていた。
ライダー氏は同日、北朝鮮軍の死傷者について「具体的な死傷者数は明かせないが、私の知る限り戦場で1,000人以上の死傷者が出ており、一部の高級将校を含む様々な階級の兵士が含まれている」と述べた。