ヨーロッパの代表的な格安航空会社であるライアンエアーは、搭乗中の酔っ払いによるトラブルを減らすために、欧州連合(EU)加盟国の空港での酒類の販売を制限することを提案した。
今月14日(現地時間)、CNN によると、ライアンエアーはEU空港での酒類販売を1人2杯以内に制限することを提案した。ライアンエアーは免税品販売を管理する方法と同様に、搭乗券を提示しなければ酒を購入できないように規制する必要があると強調した。ライアンエアーの広報担当者は声明で、「航空機の出発時刻が遅れると、乗客は何の制限も受けずに過度に飲酒する」と述べ、「2杯以内に制限することで、機内での乗客の行動がより安全になる」と明らかにした。
先週、ライアンエアーは、昨年4月にアイルランドのダブリンからスペインのランサローテ島に向かう飛行機内で騒動を起こした乗客に対して訴訟を提起した。乗客が引き起こした騒動により、ポルトガルのロフト空港に経路を変更する事態となり、1泊の滞在を余儀なくされ、1万5,000ユーロ(約240万)の損害賠償を請求した。
ライアンエアー最高経営責任者(CEO)マイケル・オリアリー氏は、昨年8月のインタビューで、「空港での過度な飲酒が乗客の暴力増加の主要な原因である」と主張し、空港内での飲酒制限を促したことがある。昨年の国際航空運送協会(IATA)の資料によると、旅客機内での乗客による暴力事件は増加傾向にある。2022年には568便当たり1件だった事件が、2023年には480便当たり1件に増加した。
ライアンエアーは機内でのアルコール販売を制限している。ライアンエアー本社のあるアイルランドでは、安全を脅かすほどの飲酒が違法であり、500ポンド(約9万5,000円)から700ポンド(約13万3,000円)の罰金または最大4か月の懲役刑が科される可能性がある。