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2025年01月22日水曜日
ホームトレンド「ここが一番安定している」81歳女性受刑者の告白 高齢者の「意図的な犯罪」急増の謎

「ここが一番安定している」81歳女性受刑者の告白 高齢者の「意図的な犯罪」急増の謎

引用:CNN
引用:CNN

超高齢社会のため、刑務所に収監されている高齢者の数が過去10年で約4倍に増加した。高齢者人口の増加に伴い、貧困や孤独に直面した高齢者が意図的に犯罪を犯し、自ら刑務所に入るケースが増えているとの分析がある。

CNNの18日の報道によると、国内の65歳以上の受刑者数は2003年から2022年の間に約4倍に増加した。一部の高齢受刑者は、収監されることが安定した生活を得る手段と感じるほど、貧困と孤独に苦しんでいるとCNNは伝えている。刑務所では規則正しい食事や無料の医療、介護サービスを受けられ、さらに仲間意識も得られるという。

昨年9月、CNNが栃木県の女子刑務所で取材した81歳のアキヨ(仮名)は、窃盗容疑で服役中だった。彼女は60代の時にも同様の罪で収監された経験があり、今回の生活が「最も安定しているかもしれない」と感じているという。アキヨは「経済的に安定し、快適な生活を送っていれば、窃盗を犯すことはなかっただろう」と語った。

また、窃盗は受刑者が最も多く犯す罪の一つであり、政府の統計では2022年時点で女性高齢受刑者の80%以上が窃盗容疑で入所していた。こうした状況の中、別の受刑者であるヨウコ(仮名・51歳)は、過去25年間に薬物関連容疑で5回収監されている。彼女は「戻るたびに刑務所の人口がどんどん高齢化しているように感じる」と述べ、「(一部の人々は)わざと悪いことをして捕まってくる」と説明した。

さらに、刑務官の白永氏は「寒さや空腹からここに来る人もいる」と語り、「月に2万~3万円を払ってここで永遠に暮らしたいと言う人もいる」と述べた。このように高齢受刑者の増加に伴い、刑務官は介護職の役割も担うようになっている。人手が足りない場合、看護師や介護職の資格を持つ他の受刑者に助けを求めることもある。白永氏は「現在では、受刑者のおむつ替えや入浴の手伝い、食事の介助を行わなければならない状況だ。刑務所は、以前のように犯罪者が集まる場所というよりも、介護施設のような雰囲気になっている」と述べた。

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