21日（現地時間）、トルコのスキーリゾートのホテルで発生した火災による死亡者数が少なくとも76人に上ることがわかった。
BBCなどによると、トルコ保健当局はこの日、北西部ボル県カルタルカヤにある「グランドカルタルホテル」で起きた火災で、少なくとも76人が死亡したと発表した。負傷者は51人で、そのうち1人は重体だという。
アブドゥルアジズ・アイディン州知事は、12階建てのホテル建物の4階で発火した火が上階へ広がったとみられると述べた。正確な火災原因はまだ明らかにされていない。火災は午前3時30分ごろ、ホテル内のレストランで発生した。
火災当時、ホテルには234人が宿泊していた。宿泊客たちは窓から飛び降りたり、寝具を結び合わせた即席のロープで脱出を試みたという。
アイディン州知事は、ホテルが市内中心部から遠く、さらに厳しい寒さが重なり、消防隊が現場に到着するのに1時間以上かかったと説明した。また、鎮火には12時間以上を要したと付け加えた。
アリ・イェルリカヤ内務大臣は、ホテルの裏手が傾斜地になっているため、消防隊が接近しにくかったと述べた。
当局はこの日、ホテルのオーナーなど9人を逮捕した。
ホテルの防火設備の不備が事故を拡大させたのではないかとの指摘が出ている。トルコ技術者・建築家会議所連合（TMMOB）は、ホテルのウェブサイトに掲載されている写真を見る限り、自動スプリンクラーシステムが設置されていないようだと指摘し、これは規定違反の可能性があると述べた。
レジェップ・タイップ・エルドアン大統領は、火災に関連して過失のある者は「責任を負わなければならない」とし、徹底的な真相究明を強調した。
トルコ政府は22日を国家哀悼の日に指定した。