鏡などで確認したときに、体が非対称に見える場合は、骨盤の歪みを疑う必要がある。不適切な姿勢や生活習慣により、骨盤の変形が生じた可能性が高いからだ。骨盤の問題は体のバランスを崩し、激しい腰痛を引き起こす。そのため、なるべく早く矯正することが重要だ。
骨盤の歪みを確認する方法はいくつかある。まずは、仰向けに寝て足をチェックしてみよう。天井を見てリラックスした状態で横になり、左足を曲げて右太ももの上に乗せる。その状態で左膝を床に下ろす。反対側の足も同様に行う。もし片方の膝が床に付きにくい場合、そちらの骨盤が歪んでいる可能性がある。
また、壁に寄りかかって確認する方法もある。後頭部と踵を壁につけて立ち、腰と壁の間に手を入れてみる。このとき、両手が入る場合は骨盤が前傾している可能性があり、手がまったく入らない場合は骨盤後傾を疑える。骨盤が正常な場合なら片手だけが入るはずだ。
服や靴の状態をチェックするのも一つの方法だ。ズボンを履いたときに両足の裾の長さが大きく異なる場合と、スカートが片側に寄りがちな場合、骨盤の問題が生じているかもしれない。また、靴底が片方だけ極端に摩耗している場合も、骨盤の不均衡が送る合図である可能性がある。
骨盤が変形している場合、矯正のために継続的な運動とストレッチが必要だ。ソウルイエス病院のキム・ドンヒョン院長は「日常の小さな習慣を改善するだけでも骨盤の歪みを予防し、腰痛の軽減に効果がある」と述べている。
骨盤前傾の場合、腹筋と大殿筋を強化する運動が効果的だ。代表的な運動として、うつ伏せで足を上げる「レッグカール」と、立った状態で腹に力を入れる「ドローイン」がある。一方、骨盤後傾の場合は、腸腰筋と脊柱起立筋を強化する運動が必要だ。効果的な運動として「スーパーマンポーズ」がある。これはうつ伏せの姿勢で両手と両足を伸ばす運動である。
日常的に正しい姿勢を保つことも非常に重要だ。キム院長は「特に座るときは、臀部を椅子の背もたれにしっかりつけ、腰をまっすぐに保つべきだ」と助言している。踵は床にしっかりつけることが望ましい。足を組む癖は骨盤と脊椎を歪ませ、椎間板ヘルニアを引き起こす危険性があるため、避けるべきだ。また、バッグを持つ際は、片方の肩に負担がかからないよう重さを分散させるか、軽いバッグを選ぶことが望ましい。