グーグルが自社の地図サービス「グーグルマップ」において、メキシコ湾(Gulf of Mexico)の名称を「アメリカ湾(Gulf of America)」に変更する方針を明らかにした。
グーグルは27日(現地時間)、自社ニュースを発信するX(旧ツイッター)公式アカウントで「グーグルマップ上の地名に関する多くの質問を受けている。我々は政府の公式データが更新された際に地名変更を適用するという長年の方針を持っている」とし、「アメリカの地名情報システム(GNIS)が更新され次第、グーグルマップ上で『アメリカ湾』および『マッキンリー山(Mount McKinley)』を表記する予定だ」と発表した。
これは、20日に就任したドナルド・トランプ米大統領が就任当日に発令した行政命令に基づくものである。トランプ大統領はこの行政命令を通じてメキシコ湾の名称を「アメリカ湾」に、米アラスカ州の北米最高峰である「デナリ(Denali)」を「マッキンリー山」にそれぞれ変更するよう指示した。
ただし、グーグルマップ上の表記はアクセスする国によって異なる仕様となる。アメリカ国内のグーグルユーザーは「アメリカ湾」という名称を見ることになるが、メキシコのユーザーは引き続き「メキシコ湾」と表示された名称を目にすることになる。
また、アメリカやメキシコ以外の国の利用者がグーグルマップにアクセスした場合、両方の名称が併記される。この点について、ニューヨーク・タイムズは匿名を希望するグーグル関係者の話を引用し、「メキシコ湾の名称を先に表記し、その後に括弧付きで『アメリカ湾』と表示する予定だ」と報じた。