暗号資産（仮想通貨）の主要銘柄であるビットコインが、最近の市場急落を乗り越え反発の兆しを見せている中、著名アナリストの予想目標価格が注目を集めている。
29日（現地時間）、ニュースBTCは取引分析プラットフォーム「TradingView」の暗号資産アナリスト「TradingShot」の分析を引用し、「ビットコインがダブルボトムパターンを形成しており、今後11万2,000ドル（約1,744万円）まで上昇する可能性がある」と報じた。
「TradingShot」によると、「ダブルボトムパターンは2つの安値が類似した価格帯で形成され、下落相場から上昇相場への転換を示唆する強気パターンである」という。
ビットコインは、最近10万ドル（約1,557万円）を割り込んだものの、主要支持線である4時間足の200期間移動平均線（4H MA200）とオレンジのトレンドラインで反発し、下落を食い止めた。特に、相対力指数（RSI）が底を打ち、上昇モメンタムが強まる可能性を示している。
現在、ビットコインは上昇チャネル内で推移しており、4H MA200の支持線を12日ぶりに再テストした後、反発に成功した。
「TradingShot」は、「抵抗線である4時間足の50期間移動平均線（4H MA50）を突破すれば、上昇トレンドが本格化する可能性がある」と分析した。この抵抗線を突破した場合、ビットコインは10万8,000ドル（約1,681万円）を超え、11万〜11万2,000ドル（約1,712万〜1,744万円）まで上昇すると予測した。
ただし、この反発が持続するためにはいくつかの条件を満たす必要がある。まず、4H MA50の抵抗線を突破することが重要だ。現在、ビットコインはこの移動平均線を下回って取引されており、突破に失敗した場合、再び9万8,000ドル（約1,526万円）の支持線をテストする可能性がある。この価格帯は、昨年12月23日と今年1月13日にも主要支持線として機能していた。さらに下落が続けば、9万6,000ドル（約1,495万円）まで後退するリスクも考えられる。
2021年7月のビットコインの動きも参考になる。当時、ビットコインは3万ドル（約467万円）台でダブルボトムパターンを形成した後、力強い上昇トレンドを示し、6万ドル（約934万円）を突破した。このパターンは過去にもビットコインの上昇転換を何度か引き起こしており、今回も強力な反発シグナルとなる可能性がある。
「TradingShot」は、「ビットコインのダブルボトムパターンとRSI分析から、短期的に強気相場への転換可能性が高い」と見ている。
しかし、世界的なマクロ経済環境や投資家心理の変化がビットコイン価格に大きな影響を与える可能性があるため、慎重な姿勢が求められると専門家らは指摘している。
投資家らは、米連邦準備制度理事会（FRB）の金融政策や中国発の人工知能（AI）モデル「DeepSeek」の台頭が市場のボラティリティを高める中、ビットコインが短期的な底値を確認し11万ドル以上に上昇できるかどうかに注目している。