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2025年02月08日土曜日
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グーグル、クラウド事業の成長鈍化の中でもAI投資を拡大 750億ドルを投じデータセンターとインフラを強化

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません

オープンAIとともに世界のAI産業を牽引するグーグル(アルファベット)が、今年AIデータセンター構築などに総額750億ドル(約11兆円)を投資する。グーグルは、中国の独占禁止法に基づく制裁について特別な立場を明確にしていないが、中国の制裁の有無に関係なく投資を継続する方針を示した。

4日(現地時間)、グーグルの親会社であるアルファベットは、昨年第4四半期の売上高が前年同期比12%増の964億7,000万ドル(約14兆円)に達したと発表した。純利益は266億ドル(約4兆円)で、前年同期比28.3%増加。1株当たり純利益(EPS)は2.15ドル(約325円)だった。

一見好調に見える結果だが、第4四半期の売上成長率は前四半期(13%)を下回り、2023年以降で最低水準となった。売上高はウォール街のコンセンサスである965億6,000万ドル(約14兆円)にわずか届かなかった。

アルファベットが市場予想を下回る売上高を記録した主な要因は、グーグルクラウド部門の成長鈍化にある。

グーグルクラウド事業の昨年第4四半期売上高は、前年同期比30.1%増の119億6,000万ドル(約3兆円)だったが、ウォール街予想である121億9,000万ドル(約1兆円)に届かなかった。クラウド部門の売上高増加率は、前四半期の35%から鈍化した。この影響で、同日のニューヨーク証券取引所(NYSE)においてアルファベットの株価は時間外取引で一時9%まで急落し、年初来の上昇分をすべて失った。

クラウド部門の成長は鈍化したものの、アルファベットの2桁成長を牽引したのは、検索広告などのグーグルサービス部門だった。YouTube広告を含むグーグル広告とグーグル検索の売上高を合わせたグーグルサービス売上高は、昨年第4四半期に724億6,000万ドル(約10兆円)を記録し、前年同期の655億2,000万ドル(約9兆円)から約10.6%増加した。

また、グーグルはこの日、昨年第4四半期決算発表とともに、今年の投資計画も公表した。

決算発表後の電話会議で、グーグルCEOのスンダー・ピチャイ氏は、「グーグルクラウドの顧客のために、AIデータセンターへの投資を加速させる」と強調した。

そのため、ピチャイ氏はグーグルが今年約750億ドル(約11兆円)を支出する計画を明らかにした。これは昨年の525億ドル(約7兆円)から約43%の増加となる。グーグルの投資額は市場予想の597億ドル(約9兆円)を大幅に上回り、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズが発表した600億~650億ドル(約9兆~10兆円)をも超える水準だ。

この計画について、グーグル最高財務責任者(CFO)アナト・アシュケナージ氏は「750億ドルの支出は技術インフラへの投資を反映したものだ」と説明し、「サーバーを含むグーグルサービス、グーグルクラウド、グーグル・ディープマインドなど、成長のためのAIデータセンターに注力する」と付け加えた。

一方、ピチャイ氏は中国のAIスタートアップ「ディープシーク」について「素晴らしいチームを擁している」と短く評価した。

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