走行距離わずか841km
完璧な状態を維持する
ダッジ・バイパー GTSのが登場
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近年、自動車業界では大排気量の自然吸気エンジンが徐々に姿を消し、ターボチャージャー付きの小型エンジンへの移行が進んでいる。しかし、こうした変化の中でも、オールドカーやクラシックマッスルカーへの郷愁は根強い。そんな中で、ダッジ・バイパーはアメリカン・マッスルカーの象徴的存在として今も高い人気を誇っている。
今回、中古市場に登場した2002年型ダッジ・バイパー GTSは当時の強力な性能をそのまま維持し、走行距離わずか841kmという驚異的な特徴を持っている。この車両は新車同様のコンディションを保ち、アメリカ・アリゾナ州で10万ドル(約1,512万円)で取引された。
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8.0L V10エンジンを搭載
圧倒的な存在感を放つ
2002年型ダッジ・バイパー GTSは8.0リッターV10エンジンを搭載し、最高出力450馬力(5,200rpm)、最大トルク664Nm(3,700rpm)を誇る。高出力を重視したエンジン特性により、この車は燃費や環境性能よりも、純粋なパフォーマンスとドライビングエクスペリエンスに重点を置いたモデルだ。
現代の自動車市場では2.0リッターターボエンジンが450馬力を超えることも珍しくないが、自然吸気V10エンジンが生み出すサウンドや走行感覚は現代のターボエンジンでは得られない独特の魅力がある。ダッジ・バイパー特有の力強い排気音と圧倒的なトルク感はまさにこの車ならではの特徴だ。
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わずか841km走行
新車同然のコンディションが話題に
今回取引されたバイパー GTSは納車後わずか523マイル(841km)しか走行しておらず、まさに新車同然のコンディションを誇る。シートは出荷時の保護ビニールが残り、外装も傷ひとつなく完璧な状態が保たれている。
特に2002年モデルの中でもコニャックレザーインテリアが採用された約30台のうちの1台である点だ。このため、車両の希少価値はさらに高まっている。販売者によると、数年前に元の所有者から購入した後も徹底的に保管され、この完璧な状態が維持されてきたという。
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マニュアルトランスミッション搭載モデル
購入前の整備履歴確認が必須
バイパー GTSは6速マニュアルトランスミッションを採用した後輪駆動モデル。大排気量の自然吸気エンジンとマニュアルトランスミッションの組み合わせは運転の楽しさを最大限に引き出し、ドライバーの操作に非常にダイレクトな反応を返すのが特徴だ。
販売者は車両と共に、当時のウィンドウステッカー、ディーラーカタログ、取扱説明書を提供する予定だ。ただし、詳細な整備履歴は公開されていない。走行距離が短いとはいえ、長期間保管されていた車両ではオイルや消耗品の点検が重要となるため、購入を検討する際には車両の状況を徹底的に確認するなど、慎重な判断が求められる。