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賑やかな市場に捨てられたシェパードがスクーターに座り、戻らない飼い主を待ち続ける姿がネットユーザーの心を揺さぶっている。
先月16日(現地時間)、インドの英字メディア「インディア・トゥデイ」の報道によると、インド・デリーの市場で最近、ジャーマン・シェパード1頭が遺棄される事件が起きた。飼い主はスクーターにシェパードを乗せた後、混雑する市場に犬を置き去りにしたという。しかし、シェパードは自分を見捨てた飼い主をずっと待ち続けていた。
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ソーシャルメディア「X」のユーザー、Ajay Joe氏が15日に自身のアカウントに投稿した動画には、スクーターの上に乗ったシェパードの姿が映っていた。動画の中でシェパードは悲しげな表情でスクーターに座り、飼い主が現れないかと周囲を見回している。
シェパードはまだ飼い主が戻ってくるという希望を失っていないようだった。しかし、結局飼い主は犬を探しに来ることはなかった。幸いにも、シェパードは一人ではなかった。Ajay氏が公開した動画は多くのネットユーザーの関心を集め、絶望的な状況のシェパードを助けようと自ら行動を起こしたボランティアたちが食べ物を与え、犬を見守った。
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多くの人々の助けを受け、シェパードはもはや孤独ではなくなった。動物救助団体「ソフィー・メモリアル・アニマル・リリーフ・トラスト(Sophie Memorial Animal Relief Trust)」の創設者であるカベリ・ラナ(Kaveri Rana)氏が尽力してくれたおかげで、犬は安全な場所に移された。
カベリ氏は自身の「X」アカウントで「シェパードの投稿をしてくださったおかげで、彼を助けることができました。ありがとうございます」と述べ、シェパード救助の様子を動画で公開した。
人々の励ましと心配の中、シェパードには「スウィギー(Swiggy)」という新しい名前がつけられ、今では安全な環境で保護されている。ネットユーザーたちは「心が温かくなった」、「素晴らしい行動」、「彼の幸せを願います」といったコメントを寄せ、スウィギーの未来に期待を寄せている。
飼い主を信じて待ち続けた忠実なシェパードの姿は、多くの人々の心を打ち、救助活動の大切さを改めて思い起こさせるものだった。