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中国人を対象とした北朝鮮観光プランの販売が再開された。中断から5年ぶりで、北朝鮮とロシアの軍事同盟締結、北朝鮮軍のロシア派兵により冷え込んでいた北朝鮮・中国関係が回復に向かっているのではないかとの見方が出ている。
18日の中国旅行業界の情報によると、北京の旅行会社「Zhixing Heyi」は今月24日出発の3泊4日、北朝鮮の羅先市(ラソンし)を巡る旅行プランを販売している。
同社は中国人観光客の募集告知で「朝鮮国家観光総局の中国地域協力パートナーであるZhixing Heyiは、2025年の朝鮮海外旅行の日程が間もなく正式に開放されるとの通知を受けた」とし、「5年ぶりに初めて海外旅行客に観光を開放するもので、最初の試験的開放地域は羅先特区となる」と明らかにした。
さらに「Zhixing Heyiも朝鮮の特別許可を得て、2月24日に5年ぶりに初めて中国民間旅行団を組織し、羅先を訪れる」とし、「あなたは5年ぶりに朝鮮に入国する最初の中国人観光客になる」と述べた。
旅行可能人数は10名程度で、旅行会社はホテルの2人部屋利用の3,599元(約7万4,515円)と1人部屋宿泊の4,599元(約9万5,220円)の2種類のプランを当日まで予約受付している。
観光客は24日午前9時40分、中朝国境地域である吉林省の延辺朝鮮族自治州の琿春(こんしゅん)の圈河通商口に集合し移動する。その後、午前10時頃に中国の税関を通過し、バスで北朝鮮と中国を結ぶ友誼橋を渡って北朝鮮に入国する。
初日の観光は北朝鮮側のテコンドー演武、外国語書店、金日成花(キム・イルソンばな、キム・イルソンファ)・金正日花(キム・ジョンイルばな、キム・ジョンイルファ)温室、美術館、学生少年宮、子どもの公演の観覧で構成されている。
2日目の25日には、食品会社のリョンソン総合加工工場と白鶴山食品加工工場、岩島の琵琶島(ビパ島)、勝戦台、鮒浦(プポ)アヒル牧場、屈浦(クルポ)海水浴場、羅先中等学院を巡る予定だ。
北朝鮮がロシアに続いて中国にも観光を許可したことで、中露関係正常化の兆しとなる可能性があるとの分析が出ている。中国は連日、北朝鮮観光に関して前向きなメッセージを発信している。
在北朝鮮中国大使館によると、王亜軍(ワンヤージュン)大使は3日、大使館の関係者と共に平壌(ピョンヤン)地下鉄の富興(プフン)駅を訪れ、「平壌地下鉄は中国人観光客が北朝鮮旅行の際に立ち寄る重要なスポットの一つ」とし、「今後、より多くの中国人観光客が平壌地下鉄を訪れ、その深さや利便性、秩序を感じ取り、両国民の相互理解と友好を促進することを願っている」と述べた。
中国大使館は王大使が5日、ハルビン冬季アジア大会に参加する北朝鮮選手団を直接見送った様子をホームページで公開している。