暗号資産(仮想通貨・コイン)イーサリアム(ETH)を基盤としたETFへの資金流入が急増し、投資家の関心を集めている。
一方、ビットコイン(BTC)ETFは大規模な資金流出が発生しており、市場の投資動向に変化が見られる。
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18日(現地時間)、仮想通貨専門メディア「コインデスク(CoinDesk)」の報道によると、アメリカで上場している9つのイーサリアム現物ETFは、2月に入ってから現在までに総額3億9,300万ドル(約590億円)の純流入を記録した。これは1月の約7倍に相当し、市場におけるイーサリアムへの投資意欲が急激に高まっていることを示している。
対照的に、11銘柄のビットコイン現物ETFは同期間中に3億7,600万ドル(約564億円)の純流出を記録し、明確な対照をなしている。
この資金動向の変化は、イーサリアムのネットワークの重要なアップデートである「ペクトラアップグレード」への期待感と密接に関連している。
イーサリアムのスマートコントラクトプラットフォーム改善を目指すこのアップグレードは、実行および和解層を最適化し、ネットワークの速度と効率性を向上させると予想されている。
DeFi(分散型金融)オプションプラットフォーム「Derive.xyz」の創設者ニック・フォスター氏は「イーサリアムは力強い反発の基盤を整えている」とし、「4月8日に予定されているペクトラアップグレードにより、ネットワーク性能の向上、取引速度の加速、そしてステーキングメカニズムの改善が期待される」と分析した。
また、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が提案した「L1(レイヤー1)のガス上限10倍引き上げ」は、アプリケーション開発とセキュリティの強化につながると期待されている。
さらに、最近イーサリアム財団(Ethereum Foundation)がDeFiプロジェクトに1億2,000万ドル(約180億円)を配分したことも、機関投資家の注目を集める要因となっている。
現在、イーサリアム(ETH)価格は先日の急落以降、2,600~2,800ドル(約39万~42万円)のレンジ内で推移している。
一方、ビットコインは10万ドル(約1,502万円)を下回る狭い価格帯で推移しており、変動の激しいミームコイン市場の中で明確な方向性を欠いている状況だ。
市場アナリストらは「現在のイーサリアム価格は期待ほど上昇していないが、機関投資の継続的な流入が続けば、価格上昇の可能性は高い」と分析している。
また、フォスター氏は、「イーサリアムが今四半期末までに3,000ドル(約45万円)を突破する確率は30%で、先週の28%からわずかに上昇した」と付け加えた。