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2025年02月25日火曜日
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マイクロソフト、量子コンピュータの未来を変える!「マヨラナ1」発表で商用化への大きな一歩

「マヨラナ1」

人類の難題を解決する未来技術として「量子コンピュータ」が注目される中、グーグルに続きマイクロソフト(MS)が独自開発した量子コンピュータ用チップを公開した。

MSは19日(現地時間)、独自開発した「位相超伝導体」を用いた量子コンピュータ用チップ「マヨラナ1」を発表した。これに先立ち、グーグルは昨年、自社開発の量子チップ「ウィロ」を公開している。

MSが開発した「マヨラナ1」は手のひらサイズで「超伝導キュービット(量子コンピュータの基本演算単位)」を使用する一般的な量子コンピューティングチップとは異なり、「位相キュービット」として開発されている。このキュービットは形状が変化しても本質的な特性が変わらないため、「次世代超伝導キュービット」として注目されている。「マヨラナ1」には現在8個のキュービットが搭載されているが、100万個以上搭載できるよう設計されている。量子チップはキュービットの数が多いほど、より強力な計算能力を発揮する。

MSは独自開発した位相超伝導体はインジウムヒ素とアルミニウムなどで実現されており、これにより量子情報の損失を防ぎ、エラーの検出と修正も自動制御できるようになったと説明している。

MSは「キュービット100万個以上の搭載は『量子コンピュータの商用化』の目安になると見ている」とし、「今回のチップ開発により量子コンピュータ時代が数年以内に実現する可能性がある」と展望した。しかし、実用化のために解決すべき課題はまだ多い。NVIDIAのジェンソン・ファンCEOは先月、「量子コンピュータの商用化には20年かかるだろう」と述べている。

量子コンピュータは従来のコンピュータでは処理不可能な膨大な量の情報を高速に処理できるため、未来の革新的技術の一つとして期待されている。従来のコンピュータが0または1の「ビット」で情報を処理するのに対し、量子コンピュータは0と1が同時に存在する「重ね合わせ」や「量子もつれ」を活用する。

昨年、グーグルは自社開発のウィロチップを搭載した量子コンピュータが現存する最速のスーパーコンピュータ「フロンティア」を性能面で上回ったと発表した。グーグルによると、フロンティアが10セプチリオン年(10の25乗年)を要する計算をウィロチップ搭載の量子コンピュータはわずか5分で完了したという。

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