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北朝鮮内部でロシアへの派兵の噂が広がり、入隊対象者が自傷行為を行って入隊を避けようとしている状況が伝えられた。
25日、米国のラジオ・フリー・アジア(RFA)は北朝鮮の平安北道(ピョンアンブク道)の住民の話を引用し、「最近、北朝鮮当局が入隊対象者の入隊条件を変更した」とし、「両手の指が一部でも残っていれば、無条件で入隊しなければならないという新たな規定が設けられた」と報じた。
情報筋によると、以前は引き金を引く右手の人差し指がなければ、入隊対象から除外されていた。そのため、自ら右手の人差し指を切断する者が増加し、当局は「両手の人差し指がなければ、入隊免除される」という条件を設定した。
しかし、今年4月から始まる兵士募集を前に、入隊対象者の両手の人差し指が切断される「不可解な事故」が増加したため、当局は再び「指が1本でも残っていれば、無条件で入隊せよ」と規定を変更した。
両江道(リャンガン道)の住民も「最近のロシア派兵の噂で、住民の恐怖が増大している」とし、「子供をあまり産まない昨今、一人息子がロシアに派兵されるのではないかと怯えている」と語った。
情報筋は「我々(北朝鮮)の軍がロシアの戦場で無惨に死んでいくという噂に、ほとんどの者が入隊を拒否している」とし、「過酷な10年の兵役も恐ろしいが、銃弾が飛び交う他国の戦争に我が軍を送るという知らせに、住民は怒りを抱いている」と述べた。
さらに「両手の指が1本もなければ入隊対象から免除されるという新規定に、入隊予定の息子を持つ住民は愕然としており、子供がロシア派兵に巻き込まれないことを願っている」と語った。
北朝鮮は昨年の10月、ロシアに約1万2,000人の兵力を送り、そのうち4,000人の死傷者が出たと伝えられている。