メルセデス・ベンツのスポーツカーを目指した
ホンダ・シビックの改造モデルが話題に
一体どんな問題があるのか?
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ホンダ・シビックをベースにした「偽メルセデス・ベンツ・スポーツカー」が話題を呼んでいる。この車両はインドネシアで登場した1996年式ホンダ・シビックだが、現在ではその原型をほとんど見出せないほどに姿が変貌している。驚くべき変化だが、決して良い意味ではない。
このモデルは前面、側面、後面まで外観が大胆に変更されており、高級スポーツカーに見せかけようとしている。しかし、全体的な完成度の低さや随所に見られる粗雑なディテールにより、自動車愛好者の間で物議を醸している。改造車で個性を表現しようとする試みは珍しくないが、今回の事例は度を越えた改造によって、逆に元の車両の魅力を失わせてしまっている。
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一見するとメルセデス・ベンツのスポーツカー
詳しく見ると最悪の改造車
デザインを詳しく見てみよう。まず、前面にはメルセデスの初代Mクラス(W163)のヘッドライトが装着され、中央にはメルセデス・マクラーレンSLRを模倣したカスタムグリルが配置されている。バンパーの吸気口とボンネットのエアベントはAMGモデルを連想させるが、全体的な完成度は粗雑な水準にとどまっている。
側面も同様で車体のプロポーションが不格好に変形し、偽のエアベントが追加されて「高性能スポーツカー」に見せかけようとしている。ルーフラインとピラーが元の車両から変更されており、元となる車両が一度転覆事故を経験した可能性も考えられる。
後面にはメルセデスの2代目SLK(R171)ロードスターのテールランプおよびカスタムリアバンパーとテールゲートが装着され、ディフューザー内にはAMGスタイルを模した4本のマフラーチップが配置されている。リアスポイラーも追加され、側面と同様に「高性能スポーツカー」のイメージを演出しようとしている。しかし、結果的に全体的な調和が不自然で、仕上がりも品質が低いため、奇怪な印象を与えている。
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内装と性能は依然としてシビックのまま
意味もなく外観だけを変えた結果
内装ではホンダ・シビックの基本構造が維持されており、いくつかの変更が加えられている。ステアリングホイールにはメルセデスのエンブレムが取り付けられ、ドアパネルには黄色のレザー装飾が追加された。センターコンソールには大型のインフォテインメントスクリーンが装着されているが、操作インターフェースや配置は依然としてシビックのままで、元の車両の痕跡が残っている。アフターマーケット製品を多用したオーディオシステムは過剰にスピーカーを搭載し、かえって実用性を損なっている。
パワートレインは改造されておらず、元のホンダ・i-VTECエンジンと5速マニュアルトランスミッションがそのまま使用されている。メルセデスの多くのクーペモデルが後輪駆動を採用しているのに対し、この車両は元々の前輪駆動方式を維持している。つまり、外観を除けば「メルセデス・スポーツカー」と呼べる要素は全くない。
この車両は現在、フェイスブックマーケットプレイスで販売されており、価格は4,600~4,800ドル(約68万8,500円~71万8,400円)に設定されている。改造費用だけで2,400ドル(約35万9,000円)以上かかっていると推定されるが、完成度が低いため、購入する価値はあまりないと考えられる。興味深い点はこの車両の販売者が宣伝目的で画像編集を行い、様々なフェラーリモデルを横に配置して誇張したマーケティングを試みていることだ。果たして、メルセデスになりたかったホンダ・シビックはどのような運命を辿るのだろうか。