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2013年に着陸事故を起こした米サンフランシスコ国際空港で、アシアナ航空機が規定より低い高度で接近し、着陸を中止して再上昇した。
韓国の東亜日報が航空業界や米管制機関の情報をもとに報じたところによると、23日午後9時25分ごろ、仁川国際空港を出発しサンフランシスコ国際空港に向かっていたアシアナ航空212便(エアバスA350型機)は、滑走路への最終進入中に管制官から低高度警告を受け、着陸を中止し、再上昇したという。
航空機の飛行情報を発信する「ADS-B」データによると、アシアナ航空212便はサンフランシスコ国際空港の28L滑走路へ接近中、滑走路端から約5.6キロの地点で高度が約100メートルまで低下していた。
進入チャートによると、この地点での正常な高度は約280メートルで、同機は基準値を約180メートル下回っていた。
管制官も異常を察知し、サンフランシスコ管制塔は直ちに「低高度警報、高度を確認せよ」と指示した。同機はこれを受けて着陸を中止し、再上昇した。その後、空港を左旋回して再び着陸を試み、無事到着に成功した。この影響で着陸が予定より約15分遅れた。
また、低高度での接近時、管制官が操縦士に「気圧高度計を確認せよ」と指示していたことも分かった。気圧高度計の設定が現地の気圧とずれていた場合、計器の表示高度と実際の高度に差が生じる可能性がある。
アシアナ航空は2013年7月7日、同空港の28L滑走路に着陸しようとした際、規定を下回る高度で進入し、防波堤に衝突する事故を起こした。乗員16人を含む乗客307人のうち3人が死亡した。