
中国で開催されたマラソン大会に参加したスポーツ系インフルエンサーが偽のゼッケンを使用していた事実が発覚し、永久出場禁止処分を受けた。
ベトナムのメディア「VNエクスプレス」によると、中国版TikTok「抖音(ドウイン)」でスポーツインフルエンサーとして活動するリャオ・シンシン(廖欣欣)は先月23日に中国四川省眉山市仁寿県で開催された「2025全国ハーフマラソン選手権大会」に出場し完走した。しかし、大会後、「偽のゼッケン」を使用していたことが明らかになった。大会終了後、ドウインでリャオが他の参加者と同じゼッケン番号をつけていたとの告発があり、問題が表面化した。
当時SNSで拡散された映像では、ピンク色の上着と青いズボンを着たリャオが「C4567番」のゼッケンをつけて走っている様子が映し出された。その後、彼が偽のゼッケンを使用していたという疑惑が急速に広まった。特にリャオは1万5000人のフォロワーを持つスポーツインフルエンサーであり、日頃からランニング動画を頻繁に投稿していたこともあり、批判が高まった。
リャオはフォロワーの一人からゼッケンを受け取っただけで、それが複製されたものであるとは知らなかったと主張した。中国のメディア「VCTニュース」によると、彼はライブ配信で「アンチファンに騙されたと思う」と弁明した。
しかし、マラソン大会の主催者による調査の結果、リャオが自らゼッケンを印刷して大会に参加したことが確認された。このため、大会主催者はリャオに対し、永久出場禁止処分を下した。また、中国陸上連盟(CAF)にも本件を報告し、追加の制裁措置を検討する可能性があるとした。
批判が高まる中、リャオは自身のSNSからマラソン大会に関する動画やコメントを全て削除した。
一方、このマラソン大会は世界陸連が公認する中国初のプラチナラベル大会であり、CAFが全国選手権大会として認定している。大会の出場競争は非常に激しく、今回の大会では15万人以上の応募者の中から、わずか2万5000人が出場資格を得たという。