暗号資産（仮想通貨）ビットコイン（BTC）が再び9万4,000ドル（約1,385万円）を超えるのは難しいとの見方が示された。
3日（現地時間）、ビットフィネックス（Bitfinex）のアナリストたちは、ビットコインが9万4,000ドルを超えるには強い抵抗に直面するだろうと分析した。
ビットコインは、2日に9万4,000ドルを下回ってから、まだ反発していない。
コインマーケットキャップ（CoinMarketCap）によると、現在ビットコインは8万7,000ドル（約1,282万円）前後で取引されており、9万4,000ドルに回復するには、約8%の上昇が必要だ。
最近のビットコインの価格変動は、ドナルド・トランプ米大統領の暗号資産準備金に関する発言以降、さらに激しくなった。トランプ大統領の発言直後、ビットコインは8万5,000ドル（約1,253万円）から9万5,000ドル（約1,399万円）まで短期間で12%急騰したが、その後の現物市場での強い売り圧力が続き、上昇分のほとんどを失った。
コインテレグラフなどの報道によると、仮想通貨市場の専門家たちはビットコインの短期的な価格動向について確信が持てない状況だ。下落トレンドが終わったという明確な兆候もなく、上昇トレンドが始まったという確たる根拠も不足しているためである。
匿名の暗号資産トレーダー、レクト・キャピタル（Rekt Capital）氏は4日、X（旧Twitter）への投稿で「過去の事例を見ると、現在の下落が底値である可能性もあるが、さらなる下落の可能性も排除できない」と述べた。
彼は、ビットコインが今後数日間、9万3,500ドル（約1,377万円）付近で価格を維持する可能性もあるが、再びその水準を下回ることもあり得ると分析した。
暗号資産アナリストのアクセル・アドラー（Axel Adler）氏はこの日、Xを通じて、ビットコインが8万1,000ドル（約1,193万円）まで下落した際に買い支えが入ったことをポジティブなシグナルだと評価した。
一方、MNトレーディング（MN Trading）創業者のミカエル・ファン・デ・ポッペ（Michael van de Poppe）氏は「正直なところ、今週末まで待つ必要がある。さまざまなマクロ経済データやイベントが市場に影響を与えるだろう」との見方を示した。
市場専門家たちは、12日に発表されるアメリカの2月の消費者物価指数（CPI）と19日の連邦準備制度理事会（FRB）の金利決定が、ビットコインを含む暗号資産市場に大きな影響を与えると予想している。
マスター・ベンチャーズ（Master Ventures）創業者のカイル・チェイス（Kyle Chasse）氏は、ビットコインの価格が短期的に変動を続けると分析した。彼は「現在の市場には実質的な買い手よりも裁定取引を狙うトレーダーが多い」とし、「本格的な買いが入るまでは価格の変動が続くだろう」と述べた。
一方、暗号資産の恐怖・強欲指数（Crypto Fear & Greed Index）は、先月25日から「極度の恐怖（Extreme Fear）」レベルの20を維持しており、投資家が依然として市場に対する不安を抱えていることを示唆している。