
カナダ与党・自由党のマーク・カーニー新党首は9日(現地時間)、選挙勝利後の演説で「我々はこの国(カナダ)を世界最高の国にしたが、今や隣国が我々を支配しようとしている」と述べた。また「そんなことは許されない」とし、「カナダのために戦う覚悟があるのは誰か」と問いかけた。
さらに、カーニー氏は「全国民のためにより強いカナダを築くという単一の目標に向けて、昼夜を問わず尽力する」と決意を表明した。
この日発表された党首選の結果、カーニー新党首は過半数の得票率を獲得し、クリスティア・フリーランド前副首相兼財務相、カリーナ・グールド前下院議長、フランク・ベイリス前下院議員らの競合候補を抑えて次期党首に選出された。
カナダでは与党の党首が首相を務める慣例があり、カーニー新党首は今週中にトルドー首相の後継として第24代カナダ首相に正式に就任する見通しだ。
カーニー氏は米金融大手「ゴールドマン・サックス」を経て、2008年の2月にカナダの中央銀行総裁に就任し、世界金融危機の際、カナダ経済を比較的うまく守り抜いたと評価されている。2013年から2020年まではイングランド銀行(BOE)の総裁を務め、ブレグジット(英国のEU離脱)による経済的影響への対応に当たった。