「高齢者の急発進事故が多発」事故増加を受け、急加速防止装置義務化へ
車の急加速防止装置を義務化
2028年9月から新車への義務付け
急発進時の速度を時速8km未満に抑制

政府は、2028年9月から生産される新車に急発進防止装置の搭載を義務付ける方針を決めた。高齢ドライバーの増加に伴い、関連事故を防ぐための措置となる。
16日、日本経済新聞は国土交通省が2028年9月以降に生産される新車に「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」の搭載を義務化する方針を報じた。
この装置は運転者が誤ってアクセルを強く踏み込んだ際に、エンジン出力を制御し、車両の急加速を防ぐもの。特に高齢者がアクセルとブレーキを間違えて強くアクセルを踏む事例が多いため、こうした事故を防ぐために開発された。
2023年時点で、国内で生産される車両の90%以上にこの機能がすでに搭載されている。政府は義務化により、関連する事故のさらなる減少を目指している。
急加速防止装置は、前方1〜1.5メートル以内に障害物がある場合、アクセルを踏んでも急発進せず、速度を時速8km未満に抑える機能がある。また、運転者には車内ディスプレイで「システム作動中」や「ペダルから足を離してください」といった警告が表示される。
高齢者向けの安全装置を備えた「サポカー(サポートカー)」も販売されており、購入時には最大10万円の補助金が支給され、保険料も最大9%程度の割引が適用される。
サポカーには急加速防止装置に加え、前方の人や物を検知して自動で停止する機能や、車線逸脱時に警報が鳴るなど、運転をサポートするさまざまな機能が搭載されている。