1年未満の短期定期預金が急増している。日本銀行（BOJ）の利上げ期待を背景に、預金者がより高金利の商品へ資金をすばやく移動させる傾向が強まっているという。
17日、日本経済新聞（日経）は、今年1月の国内銀行の新規定期預金受入額が37兆6,499億円で、前年比29%増加したと報道した。特に1年未満の短期定期預金は25兆2,193億円と前年同期比40%増加した。一方、10年以上の長期定期預金は60%減少した。
この現象はBOJの金融政策変更と密接に関連している。BOJは昨年3月にマイナス金利政策を終了し、今年1月には政策金利を0.5%に引き上げた。これにより、主要銀行の1年物定期預金金利は1年前の0.002%から現在0.275%へと140倍に急上昇した。
金利上昇を受け、預金者は長期預金よりも短期商品を選好している。今後さらなる金利上昇が見込まれる場合、即座により高金利の商品に乗り換えられるよう戦略的に動いている。
主要銀行は預金獲得のため、短期定期預金金利を積極的に引き上げ、顧客獲得競争に乗り出している。特にインターネット銀行を中心に攻撃的な金利マーケティングが展開されている。東京きらぼしフィナンシャルグループ傘下のUI銀行は1年物（1,000万円未満）定期預金金利を年1%に設定した。オリックス銀行はオンライン専用口座の1年物定期預金金利を0.85%に設定し、高金利競争に参入した。
市場ではBOJが今月18～19日の金融政策決定会合で政策金利を据え置くとの見方が優勢だ。1月の利上げの経済的影響を十分に評価する時間が必要との判断や、米国の関税政策による世界経済の不確実性拡大への懸念が背景にある。
BOJの金融政策変更は円相場にも直接的な影響を与えている。最近の外国為替市場ではリスク回避心理を反映し、比較的安全資産とされる円買いが拡大している。この日の対ドル円相場は1ドル＝148円台で取引されている。ドル円相場は先月10日の年初来高値である158円台から10円下落し、円高基調が続いている。