「時給約9万円」…ハーバード大学近くの高級マンション、実は売春宿だった

米国ハーバード大学近くに位置する高級マンションが、地域の富裕層によって時給最大600ドル(約8万6,125円)で利用されていた売春宿であったことが、海外メディアにより報じられた。
7日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナルは、売春宿の経営者が韓国系のハン・リー被告(42)であり、現地で確認された申込書や身分証明書には弁護士や企業幹部、医師、政治家など、名だたる職業の男性客が含まれていたと伝えている。
リー被告は、韓国で貧困に苦しんだ後、米国に渡り、売春業に関与して多額の利益を得ていたが、先月、売春と資金洗浄の共謀容疑で4年の実刑判決を受けた。
リー被告の連邦公選弁護人は、法廷で売春婦たちに収益の半分以上を支払っていたことや、サービス提供を拒否できる選択肢があったと主張したが、裁判所はこれを認めず、実刑とともに550万ドル(約7億8,586万円)の没収を命じた。
注目すべき点は、企業幹部や医師、弁護士などの男性客が個人情報を提供していたことだ。新規利用には既存客や他業者からの紹介が必須であり、厳しい条件が設けられていたが、多くの男性がこれに応じたという。
検察は「業者側が顧客を厳格に審査し、当局の摘発を回避していた」と説明し、この仕組みによって売春宿は長期間監視を逃れ、地域の富裕層男性を顧客として獲得していたと指摘した。
現地裁判所は売春容疑を適用し、利用客の身元公開を決定。これに対して、利用者の弁護人はマサチューセッツ州最高裁に寛大な処置を求めたが、棄却された。
公開された名簿には、ケンブリッジ市議会のポール・トナー氏(58)の名前も含まれており、トナー氏は市議会で委員長および共同議長を含む5つの職を剥奪された。トナー氏は「事件への関与を恥じている」としながらも、議員職を辞任しない意向を示した。
また、廃水処理企業「グラディエント」の共同創業者でCEOのアヌラグ・バジパイ氏(40)も名簿に記載されていた。バジパイ氏はMIT出身の機械エンジニアとして、企業価値を10億ドル(約1,430億円)に引き上げた実績を持つ。
さらに現地警察は、新たながん治療薬を開発中のバイオテクノロジー企業のCEOの身分証明書や運転免許証、クレジットカードも売春宿で発見されたことを明らかにした。