ハンガリー議会は14日（現地時間）、性的マイノリティー（LGBTQ）を認めない内容の法案を可決した。
AFP通信によると、この法案は「性別は男性と女性の2つのみ」と定めたもので、賛成140票、反対21票で可決されたという。法案には「子どもの身体的、道徳的成長を最優先で保護する」という文言が盛り込まれており、公共の場で性的マイノリティーが性自認を表現することを禁じる意図があると解釈されている。
ハンガリー政府は先月18日、性的マイノリティーによる恒例行事「プライドパレード」を禁止する法案を可決した。与党は当時、「プライドパレードは子どもに有害だ」とし、「我々には子どもを保護する義務がある」と主張した。
また、この法案には、二重国籍者のうち欧州連合（EU）以外の国籍を持つ者の市民権を停止できる条項も盛り込まれた。ハンガリー政府は「外国資金に依存する勢力によって民主主義が損なわれるのを防ぐ必要がある」と説明した。
これに対し、性的マイノリティー団体は強く反発し、プライドパレード組織委員会は同日、声明を発表して、「政府与党が性的マイノリティーの人権デモを法律で禁止した」と非難した。さらに、「政府は今後、市民の他の平和的デモも暴力的手段を用いて阻止するだろう」と警告した。